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■【質問】自衛隊に女性は必要ですか?

「女性自衛官の数を増やす」というニュースにからみ、以前こんなご質問を頂いていました。
が、肝心なご質問の文章がどこにあるか見当たらなくなり……頂いたご質問はすべて保存しているんですが、はて……どこ行った……。

ご質問をくださった方、大変申し訳ありません。
うろ覚えでお答えいたします。

以前、ある自衛官さんから「戦闘において、女性は邪魔な存在だ」というお話を聞きました。

戦闘では、さまざまなシーンがあります。
例えば、一緒に行動している仲間が撃たれてしまったとき。
このとき、撃たれた仲間を救護するのか、とりあえず仲間のことは置いといて戦闘を続けるのか……はその状況によります。
救護できる場合もありますし、それよりも戦闘を優先しなければもっと多くの被害が出てしまう場合もあります。

で、「とりあえず仲間のことは置いといて戦闘を続ける」をやらなきゃな場合。
撃たれてしまったのが男性の場合、一緒に行動をしている男性たちは「とりあえず仲間のことは置いといて戦闘を続ける」ができるそうです。
が、撃たれてしまったのが女性の場合、一緒に行動をしている男性たちは「とりあえず仲間のことは置いといて戦闘を続ける」ができず、本能的にその女性を救護してしまうそうです。
「とりあえず仲間のことは置いといて戦闘を続ける」がどれだけ大事かを頭では理解していても。

……で、「戦闘において、女性は邪魔な存在だ」というお話でした。

私は女性なので、このお話を聞いたとき、「そんなもんなのかー。男性は男性だったらほっとけるけど、女性は助けてしまうもんなのかー」とピンと来るような来ないような……でしたが、「子供」に置き換えるとなんとなく分かるような気もします。

なにか大きな災害が起きて、取るものも取り敢えず、周りのことをほっといてでも逃げなければならないような場合。
このとき、もし隣にいた人が動けなくなってしまったとしたら……。
動けなくなった人を助けたいけど、助けると自分の命も失ってしまう……というとき、動けなくなった人が同年代の女性で「私はいいから逃げろ!あなたも私も死ぬより、あなただけでも生きろ!」と言われたら、いろいろな葛藤を抱えながらも「自分だけ逃げる」という選択もできるかもしれません。
でも、動けなくなった人が子供だったら……見ず知らずの子でも、ほっとけないような……結果が分かってても助けようとしちゃうような……。
これも本能的なものなのでしょうか。

……と考えると、「戦闘において、女性は邪魔な存在だ」は納得できる気がします。

現在、自衛隊は「母性の保護」、「近接戦闘における戦闘(作戦)効率の維持」、「男女間のプライバシー確保」、「経済的効率性」の観点から、女性自衛官が就ける職に制限を設けています。

例えば、近接戦闘を担当する普通科部隊の「ナンバー中隊」と言われる部隊に女性はいません。
普通科部隊でも重迫撃砲中隊、本部管理中隊に女性はいますが、第1中隊、第2中隊……などのいわゆる「ナンバー中隊」に女性はいません。

普通科部隊にはレンジャーの隊員も多いのですが(レンジャーが必須の部隊もあります)、このレンジャーになるための訓練にも、女性が参加することはできません。
私がレンジャー課程訓練を取材した限りでは、「ひょっとしたらこれをやれる女性もごくごく少数いるのかもしれないけど……でも女性がこれやったらとりあえず生理は止まるだろうなぁ。将来の妊娠・出産にすげー影響しそうだなぁ」と思いました。
いや、私は医学の専門家でもなんでもないので、ただ「見ててそう感じた」というだけなんですが。
でもあれは完全に生理止まるよなぁ……と思います。

普通科部隊だけでなく、機甲科部隊(戦車、偵察)、施設科部隊、化学科部隊でも同様に、女性自衛官を制限している配置があります。

また、潜水艦にも女性の乗員はいません。
潜水艦は艦内のスペースに限りがあり、女性用のお風呂やトイレ、居住区を作るのが難しいからです。

一方、戦闘機パイロットは、これまで女性はいませんでしたが、この度女性にも門戸が開かれるようになりました。

陸上自衛隊で、看護職以外の一般職域に初めて女性が採用されたのは1967年。
その後、海上自衛隊、航空自衛隊でも採用が始まり、防衛医科大学校、防衛大学校にも女性が入学できるようになり、航空学生にもなれるようになり……と徐々に「女性もOK」が増えてきました。

ちなみに、予備自衛官に女性が採用され始めたのは1993年です。
結構最近ですね。
おかげで私も予備自衛官になることができました。

現在、自衛官のうち女性の割合は6%弱ですが、防衛省は2030年までに9%にするという目標を掲げているそうです。

……と前置きが長くなりましたが、ご質問の「自衛隊に女性は必要ですか?」。

「自衛隊の仕事で、これは女性じゃなきゃ無理だ」ってのはなにかあるかな~と考えてみたんですが、警備には必ず必要ですね。
有事の際は、国の中枢機関や防衛施設などの出入りが厳しくなるといわれています。
外国には、デパートやレストランに入る……なんてときにも入念なボディーチェックをされる地域がありますが、有事の際は、日本でもそういう光景を目にするようになるかもしれません(デパートやレストランでやるかどうかは分かりませんが)。

ボディーチェックを確実にしようとすると、女性相手には女性隊員しかできません。
日本にも外国人の方々の数が増えてきていますが、文化によっては「女性を男性が触る」なんて日本どころじゃないくらいタブーだったりします。
なんかあったら大問題に発展します。
「ボディーチェックを受ける人に、ご自身で体のあちこちを触ってもらって、それを見てチェックする」という方法もあり、これだと男性隊員でも可能ですが……これも文化によっては大NGだよなぁ。
日本人でも拒否反応を示す女性は結構いそうですが。

国の中枢機関や外国大使館などなど、いろんな場所に多くの女性が勤務している現状、やはり警備に女性隊員は必須かなーと思います。

さて、自衛隊の活動といえば、もひとつ災害派遣。
よく、被災地で自衛隊がお風呂を作ったりしますが、これも女湯の管理は女性隊員しかできませんよね。
アクシデントがまったくなければ、男性隊員がお風呂を準備して、女性被災者に入ってもらう……ことも可能でしょうが、女性が入浴中の女湯に隊員が入らなければならないようなこともあるでしょうし、そうなると男性隊員にはお手上げです。

被災地では、お風呂以外の生活支援でも女性隊員はある程度の数が必要だと思います。
以前、東北地方で勤務をされていたある女性の高級幹部自衛官の方が「被災者の半数は女性。だったら被災者を支援する自衛官も半数が女性であったほうが良い」と言われていたのですが、なるほどそう考えるとそうだよな~と思いました。
まあ、「被災者を支援する自衛官の半数が女性」はなかなか現実的ではないでしょうけど……。

あと、女湯以外でも、女子トイレや女子更衣室など、女性隊員にしか入れない場所は意外とありますね。
有事でも災害時でも、緊急な場合には男性隊員が入らざるを得ないこともあると思いますが、緊急ではない状況で、「ここに爆弾仕掛けられてないかな~」とさくっとチェックに行くようなときは女性隊員しか入れません。

そう考えると、女性隊員は「抑止力」のためにも必要なのかな。
ある部隊がどこかのエリアの「ここに爆弾仕掛けられてないかな~」チェックを担当していたとして、その部隊に女性隊員(臨時勤務も含めて)が一人も配置されていないことをヨコシマな組織が知ったら、「じゃあプールの女子更衣室に爆弾仕掛けたら発見されないんじゃね?」とか思わせちゃいそうだし。

……と、「自衛隊の仕事で、これは女性じゃなきゃ無理だ」を考えてみたんですが……このくらいかな?
音楽隊とか広報とか接遇とか、「女性じゃなきゃ無理だ」というより「女性もいた方が良くね?」なお仕事はいろいろありそうですね。
「女性じゃなきゃ無理だ」なお仕事……他にもなにかあるでしょうか。

となると、後は、
・男性じゃなきゃ無理だ
・男性でも女性でもOKだ
なお仕事となります。

このうち、「男性でも女性でもOKだ」なお仕事の場合。
自衛隊は、戦闘を伴う「国防」を担う組織であるため、「男性でも女性でもOKだ」なお仕事は、「男性を採用するべきだ」とお考えの方も多いと思います。
「男性でも女性でもOKなら、女性よりも男性の方が良い」と。
「男女雇用機会均等法とか男女平等とかいろいろあるけど、それは他の組織の場合。自衛隊の仕事は、例外を除いてすべて男性がやるべき」というご意見は、私もよく聞きます。
そして、「その通りだなあ」と思います。

じゃあ、なぜ防衛省は女性自衛官を増やそうとしているのか。
なぜ、自衛隊により多くの女性が必要なのか。

それは、単純に「若者が減ってるから」じゃないでしょうか。

20歳前後の若者がすげーたくさんいるなら、「自衛官は例外を除きすべて男性」でもやっていけると思うんです。
22万の自衛官を男性だけでも確保できると思うんです。
でも現在、それは無理なお話です。

今はどの企業でも「優秀な若者の取り合い」です。
若者の数が減ってますからね。
減ってるのに、以前と同じ人数を維持しようと思えば、さらに「できるだけ優秀な人材を」となれば、そりゃ取り合いになります。

そしてそれは自衛隊も例外ではありません。
「優秀な若者に入隊してもらおう」と募集担当の自衛官さんはみなさんご苦労をされています。
企業も自衛隊も、どこも大変です。

「自衛隊が募集に苦労している」ことで「安保法制の影響ガー戦争ガー」なご意見もありましたが……自衛隊だけじゃないですからね。苦労してるのは。
そういえば、去年の今頃は「防大卒業者の任官拒否が増えた!安保法制の影響ガー戦争ガー」とメディアでわーわー騒いでましたが、今年はとんと聞きませんね。
別に安保法制は消えてなくなったワケじゃないのに。
というか、去年「防大卒業者の任官拒否が増えた」のはある前向きな事情があって、安保法制はまったく関係なくて……という話を関係者からお聞きしたんですが、話が逸れまくるのでこれはまた後日。
(もしこの関係者さんからOKがもらえたら書くかもしれませんが、場合によっては私の心のウチに秘めておきます)

話を戻します。

若者が減っている現状、優秀な若者に入隊して欲しい……となると、「自衛隊に入りたい男性」だけでは頭打ちなんです。
「自衛隊に入りたい女性」をもっと採用しなきゃなんです。

女性が6%弱の自衛隊は、女性の募集人数がとっても少なくて、毎年とっても優秀な女の子が自衛隊を受験するも不採用となっています。
「ええ?!こんな優秀な子が不採用なの?!」は、もう慣れ過ぎて最近は驚かなくなってきました。

単純に、「もったいない」と思います。
私よりも、募集担当者さんたちのほうが「もったいない」を痛切に感じていらっしゃるのではないでしょうか。

となると、「男性でも女性でもOKだ」なお仕事を担当する女性の数は、当然増やした方が良いですよね。
女性をもっとたくさん採用した方がいいですよね。
もちろん、「男性でも女性でもOKだ」なお仕事が女性ばっかりとなると、それはそれで成り立たなくなるでしょうけど。

……などなどの事情を考慮して、「現在6%弱の女性の割合を、2030年までに9%に」という目標なんじゃないかなーと思います。
この「9%」という数字、キリのいい「10%」ではなく「9%」という数字に、目標を設定したご担当者さんの思慮とご苦労が伺えるような気がします。

私は女性で、予備自衛官をやっています。
ライターとして、全国各地の自衛隊の部隊を取材しています。

いろんな「自衛隊」を知れば知るほど、「やっぱ自衛隊は基本男性がやるもんだな」と思います。
これが、正直なところです。

「自衛官になりたい!」というたくさんの女の子たちの夢は叶って欲しいのですが、「日本の平和と安全」「国民を守る」ことを考えれば、「やっぱ自衛隊は基本男性がやるもんだな」と思います。

でも、現状はそうはいきません。
いろんな背景があり、自衛隊に女性も必要なのが現実です。

もっとたくさんの男の子たちが「自衛官」を将来の道として考えてくれるようになれば、少しは変わってくるのかな。

できれば、「優秀な男の子がたくさん予備自衛官に志願してるから、岡田はもう任期更新しないよ」と自衛隊さんに言われるくらいになればいいな~と……まあそれはそれでとっても悲しいんですが、でも日本のことを考えたらそっちの方がいいですしね。

ということで……そこの若者!
将来「自衛官」ってどうよ??
「予備自衛官」って手もあるよ!!


■「侵略されても、戦わずに占領を受け入れる」というご意見 ←いや、逆に戦争になっちゃうから

「もしどこかの国が攻めてきても、戦うべきではない。武力を行使するべきではない」
「もし日本がどこかの国に侵略されたとしても、戦うくらいなら占領を受け入れる」

このようなご意見をちょくちょく耳にします。
なんらかの政治的意図を持って敢えてこういう発言をするならいいんですが(良くないですが)、「反戦のために」「平和のために」本気でこう考えている方がまだたまにいらっしゃいます。

これまでもいろんなところで何度か書いてることですが、今回は改めてこのご意見について。

「なにをされても戦わない」。
これ、一見とてもカッコ良いです。
非暴力っぽくて、とてもカッコ良く見えます。
反戦、平和に直結してそうな気がします。

でもこれ、逆効果なんです。
非暴力どころか、“自国”が暴力的になってしまいます。
さらには反戦どころか、新たな戦争を起こしてしまうことにもなってしまいます。

もし、どこかの国が日本を侵略しようとしたら。
―仮に、日本を侵略しようとする国を「X国」とします。

X国が日本を侵略しようと、X国軍が日本に武力攻撃をしたら、現状の法律では自衛隊が防衛出動をし、状況によっては武力行使をすることになります。
でも、もしここで「戦わない」を選んだ場合。

フツーに考えれば、「戦わない」を選んでも、X国軍による武力攻撃で日本人の生命や財産に大きな被害が出ると思いますが、ここでは大ラッキーなことに「日本人の生命や財産になんの被害もなく」、X国による日本の占領が完了したとします。
そしてさらに大ラッキーなことに、その後の「元・日本人」の生活にもなんの影響もなかったとします。
フツーに日本語がしゃべれて今までの学校やお仕事が続けられて、土地も追いやられることなく暮らせたとします。

それでも、ひとつ大きな変化があります。
それは、
【X国が占領した、「元・日本」であった私たち「元・日本人」が暮らす土地を、X国軍が防衛する】
ということです。

X国だって、せっかく占領が完了した土地をやすやすと手放したりしません。
やすやすと手放すくらいなら、そもそも占領しませんから。
X国がせっかく占領した「元・日本」の土地を、別のY国やZ国なんかが狙って攻めてきたら困りますから。
「元・日本の土地を元・日本人に返せ」と別のどこかの国や組織の軍が介入するかもしれませんし、日本を取り戻そうとする元・日本人によるクーデターも、X国にとっては心配でしょうし。
いや、元・日本人は「戦わない」ことを選んだんだから、クーデターの心配はないのかな?

まあ、とりあえず、X国はせっかく占領した「元・日本」であった私たち「元・日本人」が暮らす土地が、ちゃんと「X国による占領」の状態で保てるように、X国軍によって防衛します。

X国軍は、X国の法制によって運用されます。
憲法9条なんかありません。
というか、X国に占領されたら、日本と一緒に日本国憲法も消えてなくなってます。
集団的自衛権がどうのとか、駆け付け警護がどうのとか、それどころじゃない法制です。
他国を侵略することをOKとする法制なんですから。
「『自衛隊』を『軍』にするのしないの」という話題が度々紛糾しますが、問答無用でX国軍が“自国”の“軍”となります。

もしY国やZ国が、「元・日本」であった私たち「元・日本人」が暮らす土地を攻めてきたら、X国軍は容赦なくドンパチします。
「元・日本の土地を元・日本人に返せ」と、どこかの国や組織の軍が介入してきたときも、X国軍は容赦なくドンパチします。
日本を占領するために武力攻撃したくらいですから、容赦なく武力を使います。

それは、武力と武力による小競り合いなんてものではなく、大きな戦争に発展してしまうかもしれません。
反戦、平和のために「戦わない」はずだったのに、「元・日本」であった私たち「元・日本人」が暮らす土地が戦場になってしまいます。
反戦、平和のために「戦わない」はずだったのに、戦争が起きてしまいます。

元・日本人が「俺たちは戦わないんだ!」とどんな大声を上げたって、もうここは元・日本人の国ではありません。
元・日本人の意思なんて関係なく、X国の都合で戦争でもなんでもやれちゃう国になってしまってます。
他国を侵略することをOKとするようなX国が、日本を占領することでさらに大きくなったという結果になってしまいます。

「X国が日本を侵略しても、戦わずに占領を受け入れる」とは、こういうことです。
占領を受け入れるとは、X国のすべてを受け入れるということです。
他国を侵略することをOKとする法制により運用され、侵略のための武力攻撃を実行したばかりのX国軍が、私たちの国の軍となるんです。
私たち元・日本人は、こんなX国軍によって“守られる”ことになるんです。

だったら、最初から自衛隊が日本を日本のまま守ってた方が良くないですか?
万が一武力攻撃を受けたら武力行使をする選択肢を捨てず、しかしそんな大変なことにならないよう、まず武力攻撃を受けないように日本を守ってた方が良くないですか?

それとも、他国を侵略することがOKなX国の法制で運用されてるX国軍に“守られる”方がいいですか?
日本の法制で運用されてる自衛隊よりも、侵略戦争いけいけどんどんなX国の法制で運用されてるX国軍の方がいいですか?
新たな戦争が起こる可能性を高めてまで、「戦わない」を貫きますか?

反戦、平和のためだったはずの、「なにがあっても戦わない」という覚悟。
でも、悲しいことに、その「戦わない覚悟」が、新たな戦争を起こしてしまう原因にもなるんです。

確かに、「戦わない」ことは「戦う」ことよりもカッコ良いのかもしれません。
でも私は、一見カッコ悪く見えてしまう「戦う」という選択肢を捨てずにいたいです。
戦争が起こらないように。
平和であり続けるために。

「自国を自国の手で守る」ってのは、自国の平和のためだけでなく、世界に新たな戦争を起こさないためにも必要なんです。
世界平和のためにも、自国は自国の手でちゃんと守らなきゃいけないんです。

若いみなさんは、「一見」なカッコ良さだけを追求するのではなく、「一見カッコ悪く見えてしまっても、大切なのは何なのか」をぜひ深く考えてください。
これ、「国を守る」だけじゃなく、「家族を守る」「友人を守る」にもつながりますからね。

あと、たまに「娘が乱暴されそうになっても殺されそうになっても非暴力を貫く」というご意見の方もいらっしゃいますが、個人としてのお考えはそれもいいと思います。
でも、国家には国民を守る責任がありますからね。

あと、「戦わない」派の方々は「憲法9条を守ろう」派の方々と同系のイメージがあるんですが、日本国憲法を守るにはまず日本を守らないと始まりませんからね。
日本が消えてなくなったら日本国憲法も消えてなくなりますから……ってこれはさっき書いたか。
「日本死ね」って日本が死んだら保育園も死んじゃうのと同じです。

あと、「戦わない」派の方々は「在日米軍撤退して欲しい」派の方々と同系のイメージもあるんですが、
「戦わずに占領を受け入れると、占領軍が現在の在日米軍以上に私たちの周りにわんさか存在することになる」
のはなぜOKなのか……ここんとこ、まだご意見を聞いたことがないので、ご存じの方がいらっしゃいましたら教えてください。

今回は、X国を例にひとつの「もしも」を考えました。
みなさんも、ぜひいろんな例を想定して、あれこれ考えてみてください!


■自衛隊同期の桜

1月21日に発売された、MAMOR3月号。
大大大大大大大大好評連載中の「岡田の軽キュラム」、今回のテーマは
「武力行使と武器使用の違い」
です。

これ、分かってるようで実は奥が深く、勘違いを起こしやすいです。
「安保法案反対~!」の方々界隈では、当時「集団的自衛権の行使が容認されたら海外派遣で戦争できるようになる」とか意味の分からない危惧をよく聞きましたが、これも「武力行使と武器使用の違い」をちゃんと理解してないからなのかなーと思います。

ココんとこはこれからも安全保障関連で話題になるでしょうから、ぜひ今一度おさらいしてみてください。
ちゃんと「女子高生にも分かる」ように書いてますから、肩ひじ張らずに読めますよ~。

さて、今回は連載ともうひとつ記事を担当しています。
特集の「見事に咲きましょ、自衛隊同期の桜」です。

自衛隊はやたらと「同期の絆」が強い……ってのは、ご関係者でも反対意見はあまりないかと思います。
それはなぜなのか……の究極は、おそらく「命を預け合うから」というとこに行きつくのではないかと考えています。

取材では、2009年に密着取材させて頂いた、「第174期幹部・175期陸曹空挺レンジャー課程」のみなさんに再結集してもらい、「同期とは」のお話をお伺いしました。
自衛官のみなさんなら「あるある」と共感されるでしょうし、また自衛隊ご関係者でなくても「人間関係の構築」という面でとってもおもしろい記事になりました(自画自賛)。

当時の空挺レンジャー連載は、今でも反響を頂きます。
もう7年も前の連載なのに、「あの空挺レンジャー書いてた岡田さんですよね?」と声を掛けて頂いたりして……それだけ濃い取材でした。
まあ、取材が濃いというより、課程が濃すぎたんでしょうけど。

当時の連載を読まれていた方は、「ああ、あのときのあの人!」とより楽しんで読んで頂けるかと思います。

ちなみに、先々週から1週間ほど、東京・大阪の主要駅にMAMORのポスターが貼りだされていたんですが、発見された方はいらっしゃいましたでしょうか?
私も新宿駅で発見し「おお!!」と嬉しくなりました。

このポスターには、陸自、海自、空自の3バージョンがあったんですが、陸自バージョンのモデルも取材させて頂いた空挺レンジャーの彼らです。

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いやーこれマジでかっこいいわ。

駅ポスターはおそらくもう掲出期間が終わってると思うのですが、この写真はMAMOR3月号にも載っています。
ぜひご覧ください!


■【質問】大学中退後の進路

久っっっっっっしぶりの質問回答でございます。
今回は、大学生の方よりご質問を頂きました。

【質問】
はじめまして、「おひとりさま自衛隊」がきっかけで予備自衛官補制度を知り、第2段階の最後(Iタイプ)までたどり着きました。
さて、話は大きく変わりますが学業のほう成績不振が祟りまして本年度を以て退学することとなってしまいました。
実際は興味が持てず内容についていけなくなり授業に出なくなった...と情けないことが理由なのですが。
その後の進路を考えるにあたり意識された点など、失礼かもしれませんが伺えればと思いました。


【回答】
いや~、私とそっくりな退学理由ですね~。
きっと、今後の人生はバラ色です。

私の場合、
高校2年までは大学に行く気なし
→しかし周囲は「行けるなら絶対に行け」と声をそろえる
→「大学ってそんなにいいものなのかなぁ。みんなが行きたがるんだからいいとこなのかもしれないなぁ。行けば分かるのかなぁ」と、とりあえず受験することに
→どうせなら都会の大学に行こう、と高3の一年間は付け焼刃の受験勉強をがんばる
→なんとか入学
→「やっべ、大学の授業がちんぷんかんぷんすぎる。付け焼刃の受験勉強じゃそりゃそうだよな」で、単位がまったく取れず
→ついていける授業は体育実技のみという状態になり、とりあえず体育実技だけはちゃんと出席する
→このままじゃ8年かかっても卒業できなさそうな成績表を突き付けられる
→ずるずる大学生やっててもしょうがないので、中退を決意
→娘が「大学辞める」と言い出して父親が泣く
→生まれて初めて見る父親の涙に「中退ってそんな犯罪レベルのことなのか」と慄きつつも、「元気でおったらそれでいいたい」というおばあちゃんの言葉に救われ、大学は辞めてもお天道様に恥ずかしくないように生きようと決意
→3回生の前期終了時に退学
という流れでした。

「目的もないのに大学行ったらこうなる」の見事な標本ですね。
高校生のみなさま、そして親御さん方、ぜひご参考にしてください。

大学を辞めてからは東京に引っ越し、放送作家を目指しました。
子供の頃から芸人やテレビに関わる仕事がしたくて、大学時代には「喜劇研究会」という落研のようなサークルで漫才やってたんですが(余談ですが、メイプル超合金のカズレーザーくんはサークルの後輩です。当時は「カズレーザー」じゃなく「レッド」って呼んでましたが。彼の活躍を我が事のように勝手に喜んでいます)、大学時代に出演したお笑いイベントで知り合った放送作家さんに相談して、お勉強させてもらっていました。

しかし、「放送作家」にもやがて行き詰まり……。
先輩作家さんたち、大天才ばかりで。
「私にできるのだろうか」と悩んでいると、ライターと兼業している先輩作家さんが「ライターもやってみない?」と声を掛けてくださり、最初は先輩作家さんのアシスタント的なお仕事から、そして徐々に個人でも雑誌や書籍でライターのお仕事を頂けるようになりました。
「文章を書く仕事がしたい」なんて生まれてこの方一度も思ったことはありませんでしたが、実際にやってみると、「あ、これ私に合ってる。私、文章書くの好きだわ」と気付き、地味に続けて今に至ります。

こんな流れに身を任せきって生きてきた私ですが、アドバイスするなら「やりたいことあるならやっちゃえばいいじゃん!」でしょうか。
その道で食っていけるのか、将来性はあるのか……など考え始めたらキリはありませんが、「やりたいことがある」ってそれだけですっごく大ラッキーなことだと思うんですよ。
「やりたいこと」ってなかなか見つかりにくいですから。
「これがやりたい」「これになりたい」ってのが実現すればそれは幸せなことですし、「これ」が実現できなくてもその過程で、ちょっと隣にある新たなものが見つかるかもしれません。
私の場合、「ライター」は「放送作家」のちょっと隣にある新たなものでした。

叶う、叶わない、上手くいく、いかないはどれだけ考えたって分かりっこないですし、私のように「大学辞めて東京行ったのに放送作家になれず」で終わる可能性もとっても大きいですが、そこで得られるものは必ず将来の役に立つと思います。
「役に立つ」というか、「役に立てようと思えばいくらでも立てられる」というか。
大学も中途半端で辞めてしまいましたが、当時の友人・人間関係は今も大きな財産です。
(お勉強はひとつも財産になってませんが。残念ながら)

そして、「やりたいことがない」場合。
だったら「やれることをなんかやってみる」といいんじゃないかなーと思います。

実は、20代のときに一度ライターから離れた時期があり(不安定なフリーじゃなくて、毎月決まったお給料欲しいなぁと欲が出ちゃいまして)、「なんかやれることないかなぁ」とWebデザインのお仕事に手を出したことがありました。
まあ、Webデザインやってるうちにコンテンツの文章も書くようになり、「ああやっぱライターのが向いてるな。私が世間様になにが提供できるかっつったらやっぱ文章なんだな」と思い至り、結局フリーのライターに戻ったんですけど。
このときも、「やれることをなんかやってみる」でWebデザインに行ったら、「ちょっと隣にある」ライターを再発見……ってことなのかもしれません。
中退当時の「放送作家になりたい」はどこへやら……です。
まあ、「できない」ってのもやってみないと分かりませんからね。

でも、Webデザインやってたときに得たものも、今につながっています。
一番はやっぱり「人」ですね。
Webデザインやってなきゃ出会えなかった方がたくさんいます。
あと、「やっぱライターだな」って再確認できたのも、一度道を逸れたからこそだと、振り返ってしみじみ思います。

さーて、この先はなにやるのかなー。
今はライター続ける気まんまんですが、先のことはサッパリ分かりません。
でも、どこでなにやることになっても、毎日楽しいんだろうなーとは確信しています。

そんな気負わなくてもいいですよ。
もちろん、真剣に考えることも大事ですが、人生、どこになにが転がってるか分かりませんから。
良いことも悪いことも。

真剣に考えすぎてじっと立ち止まってしまうくらいなら、「なんかやってみる」で「とりあえず」でも動いた方が、いろんな世界が開けてくるんじゃないかなーと思います。

もし、「なにやっていいのかサッパリ分からない」のなら……レッツ、自衛隊志願!!!
まあ、これは岡田さんに質問した代償のお約束ってことで……失礼しました。

でも、もし私が大学辞めるタイミングで「自衛官」という選択肢を知ってたら……受けたかったなぁ、とは今でも思います。
当時の私にとって「自衛隊」の存在は遠すぎてカケラも見えず、まずそんな選択肢があることすら気づけませんでしたから。
なんであのとき、地本の募集担当の方に出会えなかったんだろう。
うん、悪いのは私じゃなくて京都地本だ!きっとそうだ!
……まあ、受けても合格したか採用されたかは怪しいですけどね。

んーでもやっぱあのときは「放送作家やりたい」を選んだかなぁ。
「自衛隊で一任期やってから別の道へ」って手もあるしなぁ。
実際、任期満了で退職していろんなお仕事やってる元自衛官さんが周りにたくさんいるからなぁ。
……ってね、「過去にやれなかったこと」は後からいつまでもぐじぐじ考えちゃうもんです。
「興味があること」があれば、なんでもやっちゃいましょう!

「大学を辞める」となった今、おそらく周囲からは、やいのやいの言われてるんじゃないかと思います。
まあ、「中退」ですからね。
しょうがないっちゃあしょうがないんでしょうけど。

連日やいのやいの言われ過ぎると、「自分はダメ人間なのかも」とかいらんこと考えるようになっちゃいますが(人間てそんなもんです)、でも「やってたこと辞めて別のことやる」ってただそれだけですからね。
「うどん食べようとうどん屋さんに入ったけど辞めて蕎麦食べる」くらいのことですから。
たったそれくらいのことで「一度決めた道を云々」とか「そんなことで辞めるんならどうせなにやっても続かない」とか「お前なんかまともな人生送れるわけない」とかやいのやいの言うのってただただ「余計なお世話」ですから。
こっちから相談した人なら何を言われてもありがたく受け止められますが、頼んでもないのにいらんこと言う人なんて、どうせ言いっぱなしでその後のあなたの人生になんの責任も持たなきゃクソほどの役にも立ちませんから。

聞いてもねーのにいらんこと言ってくる人って、ただ八つ当たりしてるだけですからね。
きっと、その人もいろんなことで大変な思いをされてて、なにかを辞めたいのに辞められなかったりしてて、あなたのことが「楽しようとしてる」とかそんな感じに映ってしまって、八つ当たりしてるだけです。
「一見正しそうなこと」を言っとけば、八つ当たりってバレないからそれっぽい言葉をぶつけてるだけです。
たぶん、ご本人も「八つ当たり」だと気づいてないんでしょうけど。
いらんこと言う人がいたら、「ああ、この人も大変なんだな」とちょいと同情してあげときましょう。

ご両親が学費を出してくださっていたのなら、そのことは誠心誠意謝って、ご迷惑とご心配をお掛けしてしまうことにはちゃんと頭を下げて、それさえクリアできてればもう十分です。
「大学を辞める」は、きっといろいろと胸を痛めて、長い間苦しい思いをして出した結論だと思います。
もう、そんなしんどい思いからはパーっと解き放たれてくださいね。
これからは、毎日楽しく生きる、それだけです。
悩み苦しんだ分、すっげー楽しい日々が待ってますよ!


■謹賀新年2017

あけましておめでとうございます。
みなさん、良い新年を迎えられましたでしょうか。

私は「ちきしょーももクロのカウントダウンライブ行きたかったなー」とボヤきつつも美味しいお酒で無事に年を越せました。
ありがとうございます。

日本や世界の各地で年越し任務に就いていた自衛官のみなさま、ありがとうございます。

ひと気のない野っ原の弾薬庫警備で寒さに震えながらひとりぼっちの年越しをした隊員さん、ありがとうございます。
風邪ひいてませんか?

寒々とした真っ暗な海を空から監視しながら新年を迎えた隊員さん、ありがとうございます。
初日の出を見る余裕は……さすがになかったでしょうか。

熱気に満ちた砂漠で暑苦しい防弾チョッキを着て日本から数時間遅れた年越しをした隊員さん、ありがとうございます。
日本に帰ったらご家族とゆっくり過ごされてください。

自衛官だけじゃなく、お正月だろうがなんだろうがいつもこの街を人知れず守ってくれている警察や消防、海保、その他のたくさんのお仕事のみなさま、ありがとうございます。
おかげさまで2017年、無事にスタートしました。

今年も、私は予備自衛官として万が一に備えて待機をします。
この待機がムダになることを祈りながら万が一に備えた覚悟を持ち、そしてどれだけがんばってもムダになることを祈りながら訓練に出頭します。

新年、まじめに一筆。

ですがやっぱ今年もカープ優勝!!!んで日本一行くぞオラァァァァァァ!!!


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okadamari

Author:okadamari

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岡田真理・著
(文藝春秋社)


よくわかる自衛隊 (楽しい調べ学習シリーズ)



志方俊之・監修
岡田真理・文
(PHP研究所)



―岡田真理―
フリーライター。昭和52年生まれ、福岡県香春町出身。同志社大学工学部中退。平成17年、陸上自衛隊予備自衛官補(一般)に志願。50日間の教育訓練を経て、平成19年、予備自衛官に任官。現在も任用継続中。全国の陸海空自衛隊各部隊を取材し、「女子高生にも分かる国防」をモットーに執筆活動を行う。

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