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■韓国の旅~日語日文学科編

もひとつ、地下鉄でのおはなし。

隣に座った大学生風の女の子。
座席に座るなりなにやら教科書的なものを開き、熱心にお勉強しています。

よく見ると、日本語のテキスト。
本には「日語日文学科」と書かれていて、どうやら日本語のお勉強をしている学生さんのようです。

「ほうほう、どんなお勉強してるんだろう」と、失礼ながら興味津々で覗いてみると……。

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アウトオブ眼中 : 眼中にない
ムカツク : 「腹が立つ」の意味
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おお……おもっきし現代語のお勉強だよ……。
こんなことまでお勉強してんのね。。。

日本人、もっとちゃんとした言葉を使わなきゃいかんよ、ほんとに最近の若者は……って公共に流通してる書籍に「うぜー」だの「寒ぃ! クソ寒ぃ!!」だのという文言を書き連ねてる私が言うことじゃないですが……。
日本人としての己を反省しつつ、学生さんのテキストを読み進めると、こんな言葉もありました。

---------------------
プリる : スチッカー写真を撮る
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「プリる」? なんすかそれ? 初耳なんですけど?!
ニッポンの若者はプリクラ撮ることを「プリる」つってんの?
「ググる」的な?

つーか「スチッカー写真」ってなんだよ。
プリクラを「ステッカー写真」と呼ぶことも突っ込みたいけど、「スチッカー」ってめちゃめちゃ誤植じゃん。
日本語の教書なのに「スチッカー」て。
「テ」と「チ」を間違うって、私ら世代からするとすげーニセモノ臭漂うんですけど。
(ビックリマンチョコのニセモノが「ロッテ」じゃなくて「ロッチ」だったので)

「プリる : スチッカー写真を撮る」のたったこれだけに、心の中であれこれ突っ込みを入れてると、学生さんはページをめくり、次の項目へ進みました。

ページタイトルは
「日本江戸時代の身分による言語や服装」。
内容は、「ござる」「やもしれぬ」「せねば」などの武士的言語の解説に始まり、「あちき」「ありんす」「ござんせん」といった花魁用語の説明まで。

いいよいいよ……。
そんな言葉分かんなくても日本で生きていけるよ……。
つーか「あちき」「ありんす」「ござんせん」なんて言葉使ってんの、今日び木久蔵さんくらいだよ……。
あ、今は木久扇さんか。

しかしよく見ると、このページには以前TBSで放送されてたドラマ「JIN -仁-」に関する記述があり、ああなるほど、現代日本人はこんな言葉使わなくてもドラマとか映画では現代でも聞く言葉なんだなあ、現代日本語が分かってもこういう言葉を知らないと、せめて「こういう言葉がある」ってことくらいは知っとかないと、ドラマもなんのこっちゃ分かんなくなるよなぁ……とちょっと納得。

んでこのページでも誤植を見つけました。

---------------------
つわもの : 兵
さぶらい : 侍
---------------------

と解説してるところに、

---------------------
もののふ : 武者
---------------------

と。
「もののふ」は「武者」じゃなくて「武士」では?
いや、同義語なんだけど。
「武者」を「もののふ」とするのはちょっと違う……。

頭の中で
「『武士』と『武者』はどう違うのか? 『武士』は身分やその人を表してて、『武者』はその人となりというか技量的なイメージを表すような気がするけど……。ああ、でも今この学生さんにその違いを尋ねられてもうまく答えられないぞ……。どうする……どうする……」
と、まずあり得ないシチュエーションに困っていると、学生さんはまたも次のページへ。

次のページは
「ヤンキー語とヤクザ語」。

……そうきたか。

内容は「メンチを切る」といったスラング言葉から、「夜露死苦」といったパラリラ語まで。
いやぁ、実に幅広い。

よく見ると、この「ヤンキー語とヤクザ語」のページタイトルに「~できれば使わないにうに注意して!」とサブタイトルが付けられてました。
ちょっと微笑ましかったです。

そして次のページは
「アキバ系オタクの特性と言葉」。

ああ、なるほど。
「萌え」ですか。

用語解説には「萌え」の他に、「萌え」の反対語の「萎え」、そして「腐女子」「布教」「イラドル」「ムニムニ」など。

「イラドル」って「イラっとくるアイドル」のことなのね。
おばちゃん、帰国して調べて初めて知ったよ。
「ムニムニ」ってのはあれかい?
感触の話でいいのかい?
ビーズクッションとかの触り心地のことでいいのかい?
分かんなすぎてなんだか熊さん八っつぁん口調になっちまったい。

このページには、まずオタクというものがどういうものなのか、といった概要説明もありました。
その中に「漫ブリッコというエロ雑誌があり……」と漫ブリッコがいかにオタク文化に対して功績を遺したかを力説している記述がありました。
なんだよその雑誌。
教科書にエロ雑誌載せんなよ。
いや、オタク文化を知るには必要なのか?

そして「オタクの特徴」なる記述も。

---------------------
・バッグといえばリュックサック
・リュックサックのなかにはエロ本が複数入っている
・好きなものにはいくらでもお金をつぎ込む
・メイドさんには萌える
・実在してそうな女の子が好き
---------------------

などなどといったことが羅列されてました。
「実在してそうな女の子が好き」の「実在してそうな」の部分が、なんだか核心を付いたというかリアルな心情というか一般人には分からない微妙な表現ぽいなーと思って羅列を読み進めていると、最後に書かれてた出典が

---------------------
 「2チャンネル」より
---------------------

2ちゃんかい!
コピペのコピペかい!
つーか、2「ちゃんねる」ってひらがなで書かないとNHK的な感じを受けるぞ!

このテキスト、日本文化の教科書としてはエライとこ突っついてんなぁ……と思ってると、次のページの「若者言葉」の項目には、「全然+肯定文」の是非を問うている記述が。

―「全然分かりません」という「全然+否定文」だけではなく、近年は「全然分かります」という「全然+肯定文」の使い方もされている。これは「若者言葉」と否定されがちだが、明治大正の文学では「全然+肯定文」の記述も多くあり、日本語としては間違ってはいないのではないか。

といった内容で、ここは私も大きく頷く。
そうなんだよ。分かってんじゃねーかこのテキスト作った人。
「全然正しいのである」とかいう言葉は明治時代は普通に使ってたんだよ。
昭和後半までその用法が廃れてただけなんだよ。
あと、ついでに言うと「果たしてそうであった」とかも同じね。
現代は「果たしてそうなのだろうか」的な用法しかないけど、明治大正の文学とかだと「果たして○○であった」「果たして○○だったのだ」なんて表現フツーにあんだよ。
ああ、思わず熱くなってしまった。

いやー、おもしろいなーこのテキスト。
一冊欲しい。

この「若者言葉」のページでは、「全然+肯定文」の他にも「気になる言葉」としてこんなのが挙げられていました。

---------------------
「~じゃないですか」
「~円からおあずかりします」
「普通にかわいい」の「普通に」
「お前のこと好きかも」の「かも」
---------------------

……この教科書書いた人、ひょっとしてNHKの「みんなでニホンGO!」見てた?
見てた? っつーかぜってー見てるなこれ。


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岡田真理・著
(文藝春秋社)


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志方俊之・監修
岡田真理・文
(PHP研究所)



―岡田真理―
フリーライター。昭和52年生まれ、福岡県香春町出身。同志社大学工学部中退。平成17年、陸上自衛隊予備自衛官補(一般)に志願。50日間の教育訓練を経て、平成19年、予備自衛官に任官。現在も任用継続中。全国の陸海空自衛隊各部隊を取材し、「女子高生にも分かる国防」をモットーに執筆活動を行う。

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