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■沖縄戦の旅 その2

沖縄2日目もやっぱり雨。
濡れそぼりながら、海岸の岸壁にある藪の中に入りました。

場所を案内してくれたのは、ご自身も中学生のときに沖縄戦を体験された男性。
大きな岩の前で立ち止まり、「うん、このあたりだね」と御遺骨が眠ってそうなポイントを教えてくれました。

「海がこっち側でしょ。この海から艦砲射撃されたから、この反対側、こういう岩の陰にみんな隠れてたんだよ」

藪の向こうから聞こえるのは、低気圧で少し荒れた海の音。
静けさの中に、ときどきザザー、ザザーと。
でも67年前、ここは艦砲射撃の音が鳴り止まなかったところ。

これまで取材やなんかで戦車砲やロケットランチャー、迫撃砲、機関銃……いろんな射撃音を耳にしてきましたが、ほんとにどえらい音です。
自分が狙われてるわけじゃないのは分かってるのに、体全体でびくぅっとしてしまうような、本能が怖がっちゃう音。
それらの音を思い出して、今いる場所に重ね合わせようとしましたが……ちっとも想像できませんでした。
そのくらい、ほんとに静かで穏やかなとこで。

さて、土掘り。
……の前に、まず木を切ります。
67年の間にこんななっちゃってるんで。

IMG_0716.jpg

土を掘る前に、まずこの木を切ってく時点で気の遠くなるような作業ですが、でもそんだけ御遺骨がほったらかされてたってことなんですよね。
こんななっちゃうくらいの長い年月の間。
それを考えれば、どんな作業だろうとせっせせっせ……腰痛ぇ。

木を切り、草を切り、土を掘り……で驚いたのは、ゴミがまったくなかったこと。
どんだけ人入ってないんだここ。
唯一、ペプシの空き缶を見つけました。
でもよく見たらプルトップが昔の完全に切り離される仕様。
いつからあんだこれ……。

と、隣で作業をしてた女性が「これだよ」と土で汚れた白いかけらを見せてくれました。
「これ、ちっちゃいけど分かる? 脊椎の一部分」

このあたりは、地元の住民じゃなく、内地から来た兵隊さんたちが隠れていた場所とのこと。
そして、もうどうにもならず、手榴弾を胸に自決された方も多かった場所。
だから、このあたりから見つかった御遺骨は、ちゃんとした形ではなく、脊椎の一部分だったり、歯だったりと本当に細かなものでした。

脊椎のかけら。
手のひらに乗せてみると、とてもとても軽いものでした。
どこから来た兵隊さんだったんだろう。
何歳で亡くなられたんだろう。
ご両親は……ご家族は……お子さんは……。

脳裏に、たくさんの自衛官の顔が浮かびます。
愛する人がいて、家族がいて、優しかったりちょっと怖かったり、お酒飲んで大声で笑ったり、でもビシッとかっこよくて……。
きっと、この兵隊さんも、きっと、彼らと同じような……。
もし、この先戦争が起こっちゃったりしたら、もし、彼らがこの兵隊さんみたいに……。

考え始めたら泣きそうになっちゃうので、ひたすら手を動かしました。


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岡田真理・著
(文藝春秋社)


よくわかる自衛隊 (楽しい調べ学習シリーズ)



志方俊之・監修
岡田真理・文
(PHP研究所)



―岡田真理―
フリーライター。昭和52年生まれ、福岡県香春町出身。同志社大学工学部中退。平成17年、陸上自衛隊予備自衛官補(一般)に志願。50日間の教育訓練を経て、平成19年、予備自衛官に任官。現在も任用継続中。全国の陸海空自衛隊各部隊を取材し、「女子高生にも分かる国防」をモットーに執筆活動を行う。

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