■「自衛隊という名前を軍に変えるべきかどうか」シリーズ最終章 その1
本題の前に、徴兵制についてのご質問を頂いたので、まずこちらから。
【質問】
徴兵制の件、確信を突きます。
制服組はともかく、背広組も同じ認識であると思われますか?
【回答】
これは「防衛省の」というお話でいいんですよね。
制服組→自衛官なので専門知識バッチリ。国防に主体的に関わる
背広組→自衛官じゃないので専門知識にうとい。国防に主体的に関わらない
的なイメージを持たれている方もいらっしゃるかもしれませんが、背広組のみなさんも自衛隊員ですので、もちろん国防に主体的に関わりますし、専門知識もバッチリです。
細かくいうと、
防衛省に勤務する人→防衛省職員
なんですが、防衛省職員は
○自衛隊員
○自衛隊員じゃない人→防衛大臣、副大臣、政務官、補佐官、政策参与、秘書官と、関連機関の職員の一部
と分かれます。
そして、自衛隊員は
○文官→部員、事務官、技官など(いわゆる「背広組」)
○武官→自衛官(いわゆる「制服組」)
○どちらでもない人→防衛大学校学生、自衛官候補生、予備自衛官など
と分かれます。
ので、「背広組」といわれている文官も「自衛隊員」です。
「自衛官=自衛隊員」と思われがちなんですが、実は「自衛官⊂自衛隊員」であり、「文官⊂自衛隊員」なんです。
文官のみなさんは、防衛省、自衛隊の制度や運用面を主に担当しています。
制度や運用を担当するのが文官、現場で動くのが自衛官、というだけで、どちらも同じ「自衛隊員」です。
(制度や運用を担当する自衛官もいますし、現場で動く文官もいますし、あと技術や事務の面でサポートする人もいますので、「ざっくりといえば」こんな感じです)
メディアでは「防衛省は、自衛官と文官とでぱっくり二つに分かれてる」ような印象を受ける映像や記事もありますが、「防衛省・自衛隊」という同じ組織で、自衛官と文官が同じ「自衛隊員」としてお仕事をしています。
防衛省や自衛隊のひとつの部署では自衛官と文官が机を並べて、その部署が担っているお仕事を一緒にしています。
ぱっくり二つに分かれてたらそんなお仕事は成り立たないですよね。
自衛官と文官は「専門分野が違う」というだけで、自衛隊員としてのお仕事は同じなんです。
制度、運用を預かる文官さんは、防衛に関する知識がハンパないです。
制度と運用は「国をどう守るか」という知識がなければやれませんから。
文官さんたちとお話すると、いつも「ああ、自衛隊はこういう方々のおかげで成り立ってるんだなぁ。日本はこの方々のおかげで平和なんだなぁ」と感動します。
「私はこういう方々のおかげで毎日のん気に暮らしてられるんだなぁ。毎年お歳暮贈りたいなぁ」とか思っちゃうくらいです。
ほんと毎回毎回感動するんですよ。
頭の良さも知識量も。
そしてその頭脳と知識をフル回転して、「日本を守るためにはどうすべきか」が作られています。
私は、「日本をどう守るか」は文官さんたちの腕にかかっていると思っています。
もちろん自衛官さんも、その他の防衛省職員の方も、ですが。
ので、「背広組も同じ認識であると思うか」ですが、私はそう思います。
「同じ認識か」と問われると、そこはお一人おひとりに聞いて回ったことがないので分かりませんが、「同じ認識であると思うか」でしたら、「私はそう思う」と答えます。
以上、回答おわり。
では本題。
「自衛隊という名前を軍に変えるべきかどうか」シリーズ、いよいよ最終章です。
アメリカの自衛隊
http://okadamari.blog112.fc2.com/blog-entry-281.html
ジャパンミリタリー
http://okadamari.blog112.fc2.com/blog-entry-282.html
自衛隊が使うべきは「大佐」か「1佐」か?!
http://okadamari.blog112.fc2.com/blog-entry-283.html
の続き……を今頃になってすみません。
えー、白状すると、この続きを書くのすっかり忘れていました。
ネットで「自衛隊を軍にすべきかどうか」系の記事を読んで「あ」と思い出しました。
申し訳ありません。
「まだ他にも書き忘れてんのあるんじゃないか?」と思い起こしたら、「日本横断カープツアー2015」が途中でほったらかしでした。
このブログでは、まだ2015年シーズンが終わってません。
今日、2016年シーズンが開幕だというのに。
もう今更別に……だよなぁ。
いやでも関本選手の引退セレモニー超感動したんだよ……。
マートンの笑顔が焼きついて離れないんだよ……。
ってカープじゃなくて阪神のことばっかですが。
あ、そういえば先週ちらっと書いた第7師団の戦車の話も……。
えー、近々書きます。
とりあえず今回は、「自衛隊という名前を軍に変えるべきかどうか」シリーズ最終章。
「自衛隊という名前」についてです。
自衛隊。
自衛をする隊、「自衛隊」。
「誰が最初に『自衛隊って名前にしよう』と思いついたのか、どういう背景でこの名前にしたのか」というのをずっと調べてるんですが、見つかりません。
どなたかご存じでしたら教えてください。
なので、今はとりあえず
「自衛をする隊だから自衛隊だ」
「自衛権を行使する隊だから自衛隊だ」
という感じなのかなーとふんわり思っています。
で、この自衛権。
29日に施行される平和安全法制がまだ「安保関連法案」だった昨年夏は、
「集団的自衛権」「個別的自衛権」
という言葉がよくメディアで取り上げられました。
デモもたくさんありましたよね。
私も「集団的自衛権の行使に反対の方々はどういうご意見なんだろう」と自分なりに調べてたんですが、どうやら
「集団的自衛権の行使はダメだ!個別的自衛権に留めるべきだ!」
という方々と
「憲法9条で武力行使を放棄している!」
という方々は、ほぼ同じようでした。
同じ人や団体が、
「集団的自衛権の行使はダメだ!個別的自衛権に留めるべきだ!」
「憲法9条で武力行使を放棄している!」
と言っていて。
でも、「自衛権」は「防衛のために武力行使をする権利」なんです。
なので、
「憲法9条で武力行使を放棄している!」
なら、すべての自衛権がNGなはずなのに、なんで個別的自衛権はOKなんだろうとずっと不思議で……。
「武力行使NGの個別的自衛権」っていったいどういうモノなんだろう?と……。
「憲法9条で武力行使を放棄しているから集団的自衛権は憲法違反」であるなら、「個別的自衛権も憲法違反」であるはずなのに、なんで集団的自衛権だけNGなんだろう?と……。
あ、私は「憲法9条はすべての武力行使を放棄している」とは思ってないですよ。
詳しくは
「憲法9条をもう1回よく読んでみようキャンペーン」実施中!!
http://okadamari.blog112.fc2.com/blog-entry-257.html
をどうぞ。
で、「自衛隊」という名前。
「自衛をする隊だから自衛隊だ」
「自衛権を行使する隊だから自衛隊だ」
なのかどうかはっきりとは分かりませんが、まあとりあえず自衛隊という名前は、
「自衛」+「隊」
ですよね。
「どんな」+「なにか」
という言葉を組み合わせて、
「自衛」+「隊」
→自衛隊
という名前が作られています。
ので、これにのっとって
○「どんな」にあたる「自衛」を変えるべきかどうか
○「なにか」にあたる「隊」を変えるべきかどうか
の二つから考えていこうと思います。
では、まず後者の「なにか」から。
現状の「自衛隊」の「隊」にあたる部分です。
この部分に関しては、
「『軍』に変えるべきだ!」
「いや、『軍』はダメだ!」
というご意見をよく耳にします。
結論からいうと、これに対する私の意見は「どっちでもいい」です。
シリーズ前回の「自衛隊が使うべきは「大佐」か「1佐」か?!」でも、結論は「どっちでもいい」でしたが。
こんな人間ですみません。
では、そもそも「軍」ってなんなのか。
「軍」ってどういう言葉なのか。
日本に「軍」という言葉がやってきて、使われるようになったのは、律令制の時代だといわれています。
漢字の多くがそうだったように、「軍」という言葉も中国からやってきました。
そしてこのとき、「旅」「師」という言葉も一緒にやってきました。
昔の中国では、「旅」「師」「軍」という言葉で兵士の数(による組織)を表していました。
兵士500人の集まりが「旅」。
旅5コの集まり(500×5の2500人)が「師」。
師5コの集まり(2500×5の12500人)が「軍」。
……という使われ方をしていたそうです。
「殿!敵は2軍であります!」
「なに?!2軍と申すか?!そなたの見立てでは4師だと申しておったではないか!!して、我が勢は?!」
「我が勢は3旅であります!」
「ぜってー無理じゃん!!」
的な。
(組織編成としておかしな文例なので、「なんとなくこんな感じ」とご理解ください。まあ、文自体が時代考証ガン無視ですが)
なので、そもそも旅、師、軍という言葉はただの「兵数の単位」なんですね。
組織編成上の、「まとまり」の単位で。
そして、時代の流れにより、兵士の大きなまとまりを「旅」、もう少し大規模なまとまりを「師」、もっと大規模なまとまりを「軍」というようになりました。
現在、自衛隊では「軍」という言葉がNGとなっています。
でも、「旅」、「師」はOKです。
フツーにあります。
旧日本軍にも「旅団」「師団」はあって、今自衛隊にも「旅団」「師団」があります。
自衛隊の「旅団」がきっちり500人、「師団」がきっちり500×5の2500人、というワケではありませんが、いろんな部隊をまとめた集合体の「旅団」、そして旅団より大規模な「師団」が全国各地にあります。
東京には「第1師団」があります。
愛知には「第10師団」があります。
福岡には「第4師団」があります。
先日私が行ったのは、北海道にある「第7師団」です。
旅団だったら、群馬の「第12旅団」、広島の「第13旅団」、沖縄の「第15旅団」とかですね。
これは一部で、もっとたくさんあります。
現在、日本では
「自衛隊が『軍』になったら他国を侵略するようになる!」
という論を聞きますが、
「旅団や師団は他国を侵略する!」
というのは聞いたことがありません。
まあ、実際にしませんけど。
当たり前ですが。
旅、師、軍という言葉は、ただの「単位」なんです。
「旅や師はいいけど、軍はダメ」
ってのは、
「ミリリットルやデシリットルはいいけど、リットルはダメ」
って言ってるのと同じなんです……というか「ミリリットルやデシリットルはいいけど、リットルはダメ」ってなんだそれは。
自分で書いときながらアレですが意味が分からん過ぎる。
まあ、イメージの問題なんでしょうね。
「軍」って聞くと、「なんか怖い!」的な。
じゃあなんで軍だけ怖くて師団や旅団は怖くないのかって話にもなりますが。
まあ、「軍ほど有名な言葉じゃないから」ってとこなんでしょうか。
自衛隊という組織が創設されたとき、当時の状況から「軍」をさけたかった気持ちも理解できます。
「過去のいましめとして軍という言葉は使わない!」というのも一理あると思います。
でも、もう終戦から70年以上経ちました。
自衛隊が創設されて、60年以上経ちました。
そろそろ「軍」でも別に良くないですか?
特定の言葉を禁ずることでなにかが解決しますか?
「隊」が「軍」になったからって、日本が他国を侵略しますか?
旅団や師団が良くて、なんで軍がダメなんですか?
いや、旅団、師団とくれば「軍団」といきたいところですが……でも「軍団」っていうとどうしても「たけし軍団」「石原軍団」のイメージがありますよね。
って、イメージでモノ言ってたらやみくもな軍否定と一緒か。
まあ、「軍」も「巨人軍」とかあるわけですが。
たけし軍団や石原軍団が他国を侵略しますか?
巨人軍が他国を侵略しますか?
あーでもカープファン的には「巨人軍に侵略されてるよぉ~」なのかもしれませんが……ってただ試合に負けてるだけなんですが。
今年は勝ち越すぞー!
で、「隊」か「軍」か。
「本来の正しい日本語」を考えれば「軍」が妥当なんだろうなと思います。
でも、「隊」でも問題はないんですよね。
ので、「自衛隊が名前を変えるとしたら『隊』か『軍』か」に対する私の意見は、「どっちでもいい」です。
こんだけ語っておきながら投げやりですみません。
あと、今更ですが、私は「自衛隊」って名前に愛着ありすぎるんですよね。
「自衛隊」だけじゃなく、「自衛官」とか。
もちろん「予備自衛官」もそうですし。
なので、超個人的な感情としては「えー、自衛隊って名前変えちゃうの……?なんか寂しいなぁ……まあ、変えるんなら従いますけど……」ってのが正直なところです。
なので、「そのへん、客観的に見れてない可能性が多分にある岡田の意見」として、ご参考までに。
とはいえ、「隊」のままでも、「軍手」とか「行軍」とかって言葉はもう解禁してもいいんじゃないかなーと思っています。
「自衛隊が使うべきは「大佐」か「1佐」か?!」でも書きましたが、「行軍」と「行進」は別モノですからね。
軍手が欲しいのに「手袋持ってきて」って言って儀礼用の白手袋持ってこられても困りますし。
「自衛隊での正式名称は『手袋』だけど世間では『軍手』と呼ばれてる『手袋』持ってきて」ってなんだこの会話。
「了解」を「了」と略すくらい端的な会話が求められる組織で、こういう弊害はちょっと……ねぇ。
言葉は正しく使わないと誤解を招きますし、誤解からお仕事のミスにつながることもありますし、そういう危険性は下げなきゃいけませんから。
言葉の誤解から日本の平和や安全に関わることになったら笑い話では済まされませんし。
では、次回は
「自衛」+「隊」
「どんな」+「なにか」
の、
「『どんな』にあたる『自衛』を変えるべきかどうか」
について考えたいと思います。
「自衛隊という名前を軍に変えるべきかどうか」シリーズ最終章とか言っておきながら、まだ続きます。
まあ、「最終章」が続く、ということで。
【質問】
徴兵制の件、確信を突きます。
制服組はともかく、背広組も同じ認識であると思われますか?
【回答】
これは「防衛省の」というお話でいいんですよね。
制服組→自衛官なので専門知識バッチリ。国防に主体的に関わる
背広組→自衛官じゃないので専門知識にうとい。国防に主体的に関わらない
的なイメージを持たれている方もいらっしゃるかもしれませんが、背広組のみなさんも自衛隊員ですので、もちろん国防に主体的に関わりますし、専門知識もバッチリです。
細かくいうと、
防衛省に勤務する人→防衛省職員
なんですが、防衛省職員は
○自衛隊員
○自衛隊員じゃない人→防衛大臣、副大臣、政務官、補佐官、政策参与、秘書官と、関連機関の職員の一部
と分かれます。
そして、自衛隊員は
○文官→部員、事務官、技官など(いわゆる「背広組」)
○武官→自衛官(いわゆる「制服組」)
○どちらでもない人→防衛大学校学生、自衛官候補生、予備自衛官など
と分かれます。
ので、「背広組」といわれている文官も「自衛隊員」です。
「自衛官=自衛隊員」と思われがちなんですが、実は「自衛官⊂自衛隊員」であり、「文官⊂自衛隊員」なんです。
文官のみなさんは、防衛省、自衛隊の制度や運用面を主に担当しています。
制度や運用を担当するのが文官、現場で動くのが自衛官、というだけで、どちらも同じ「自衛隊員」です。
(制度や運用を担当する自衛官もいますし、現場で動く文官もいますし、あと技術や事務の面でサポートする人もいますので、「ざっくりといえば」こんな感じです)
メディアでは「防衛省は、自衛官と文官とでぱっくり二つに分かれてる」ような印象を受ける映像や記事もありますが、「防衛省・自衛隊」という同じ組織で、自衛官と文官が同じ「自衛隊員」としてお仕事をしています。
防衛省や自衛隊のひとつの部署では自衛官と文官が机を並べて、その部署が担っているお仕事を一緒にしています。
ぱっくり二つに分かれてたらそんなお仕事は成り立たないですよね。
自衛官と文官は「専門分野が違う」というだけで、自衛隊員としてのお仕事は同じなんです。
制度、運用を預かる文官さんは、防衛に関する知識がハンパないです。
制度と運用は「国をどう守るか」という知識がなければやれませんから。
文官さんたちとお話すると、いつも「ああ、自衛隊はこういう方々のおかげで成り立ってるんだなぁ。日本はこの方々のおかげで平和なんだなぁ」と感動します。
「私はこういう方々のおかげで毎日のん気に暮らしてられるんだなぁ。毎年お歳暮贈りたいなぁ」とか思っちゃうくらいです。
ほんと毎回毎回感動するんですよ。
頭の良さも知識量も。
そしてその頭脳と知識をフル回転して、「日本を守るためにはどうすべきか」が作られています。
私は、「日本をどう守るか」は文官さんたちの腕にかかっていると思っています。
もちろん自衛官さんも、その他の防衛省職員の方も、ですが。
ので、「背広組も同じ認識であると思うか」ですが、私はそう思います。
「同じ認識か」と問われると、そこはお一人おひとりに聞いて回ったことがないので分かりませんが、「同じ認識であると思うか」でしたら、「私はそう思う」と答えます。
以上、回答おわり。
では本題。
「自衛隊という名前を軍に変えるべきかどうか」シリーズ、いよいよ最終章です。
アメリカの自衛隊
http://okadamari.blog112.fc2.com/blog-entry-281.html
ジャパンミリタリー
http://okadamari.blog112.fc2.com/blog-entry-282.html
自衛隊が使うべきは「大佐」か「1佐」か?!
http://okadamari.blog112.fc2.com/blog-entry-283.html
の続き……を今頃になってすみません。
えー、白状すると、この続きを書くのすっかり忘れていました。
ネットで「自衛隊を軍にすべきかどうか」系の記事を読んで「あ」と思い出しました。
申し訳ありません。
「まだ他にも書き忘れてんのあるんじゃないか?」と思い起こしたら、「日本横断カープツアー2015」が途中でほったらかしでした。
このブログでは、まだ2015年シーズンが終わってません。
今日、2016年シーズンが開幕だというのに。
もう今更別に……だよなぁ。
いやでも関本選手の引退セレモニー超感動したんだよ……。
マートンの笑顔が焼きついて離れないんだよ……。
ってカープじゃなくて阪神のことばっかですが。
あ、そういえば先週ちらっと書いた第7師団の戦車の話も……。
えー、近々書きます。
とりあえず今回は、「自衛隊という名前を軍に変えるべきかどうか」シリーズ最終章。
「自衛隊という名前」についてです。
自衛隊。
自衛をする隊、「自衛隊」。
「誰が最初に『自衛隊って名前にしよう』と思いついたのか、どういう背景でこの名前にしたのか」というのをずっと調べてるんですが、見つかりません。
どなたかご存じでしたら教えてください。
なので、今はとりあえず
「自衛をする隊だから自衛隊だ」
「自衛権を行使する隊だから自衛隊だ」
という感じなのかなーとふんわり思っています。
で、この自衛権。
29日に施行される平和安全法制がまだ「安保関連法案」だった昨年夏は、
「集団的自衛権」「個別的自衛権」
という言葉がよくメディアで取り上げられました。
デモもたくさんありましたよね。
私も「集団的自衛権の行使に反対の方々はどういうご意見なんだろう」と自分なりに調べてたんですが、どうやら
「集団的自衛権の行使はダメだ!個別的自衛権に留めるべきだ!」
という方々と
「憲法9条で武力行使を放棄している!」
という方々は、ほぼ同じようでした。
同じ人や団体が、
「集団的自衛権の行使はダメだ!個別的自衛権に留めるべきだ!」
「憲法9条で武力行使を放棄している!」
と言っていて。
でも、「自衛権」は「防衛のために武力行使をする権利」なんです。
【自衛権】
外国からの違法な侵害に対して自国を防衛するために緊急の必要がある場合、それに反撃するために必要な限度で武力を行使する権利。
(大辞林より)
なので、
「憲法9条で武力行使を放棄している!」
なら、すべての自衛権がNGなはずなのに、なんで個別的自衛権はOKなんだろうとずっと不思議で……。
「武力行使NGの個別的自衛権」っていったいどういうモノなんだろう?と……。
「憲法9条で武力行使を放棄しているから集団的自衛権は憲法違反」であるなら、「個別的自衛権も憲法違反」であるはずなのに、なんで集団的自衛権だけNGなんだろう?と……。
あ、私は「憲法9条はすべての武力行使を放棄している」とは思ってないですよ。
詳しくは
「憲法9条をもう1回よく読んでみようキャンペーン」実施中!!
http://okadamari.blog112.fc2.com/blog-entry-257.html
をどうぞ。
で、「自衛隊」という名前。
「自衛をする隊だから自衛隊だ」
「自衛権を行使する隊だから自衛隊だ」
なのかどうかはっきりとは分かりませんが、まあとりあえず自衛隊という名前は、
「自衛」+「隊」
ですよね。
「どんな」+「なにか」
という言葉を組み合わせて、
「自衛」+「隊」
→自衛隊
という名前が作られています。
ので、これにのっとって
○「どんな」にあたる「自衛」を変えるべきかどうか
○「なにか」にあたる「隊」を変えるべきかどうか
の二つから考えていこうと思います。
では、まず後者の「なにか」から。
現状の「自衛隊」の「隊」にあたる部分です。
この部分に関しては、
「『軍』に変えるべきだ!」
「いや、『軍』はダメだ!」
というご意見をよく耳にします。
結論からいうと、これに対する私の意見は「どっちでもいい」です。
シリーズ前回の「自衛隊が使うべきは「大佐」か「1佐」か?!」でも、結論は「どっちでもいい」でしたが。
こんな人間ですみません。
では、そもそも「軍」ってなんなのか。
「軍」ってどういう言葉なのか。
日本に「軍」という言葉がやってきて、使われるようになったのは、律令制の時代だといわれています。
漢字の多くがそうだったように、「軍」という言葉も中国からやってきました。
そしてこのとき、「旅」「師」という言葉も一緒にやってきました。
昔の中国では、「旅」「師」「軍」という言葉で兵士の数(による組織)を表していました。
兵士500人の集まりが「旅」。
旅5コの集まり(500×5の2500人)が「師」。
師5コの集まり(2500×5の12500人)が「軍」。
……という使われ方をしていたそうです。
「殿!敵は2軍であります!」
「なに?!2軍と申すか?!そなたの見立てでは4師だと申しておったではないか!!して、我が勢は?!」
「我が勢は3旅であります!」
「ぜってー無理じゃん!!」
的な。
(組織編成としておかしな文例なので、「なんとなくこんな感じ」とご理解ください。まあ、文自体が時代考証ガン無視ですが)
なので、そもそも旅、師、軍という言葉はただの「兵数の単位」なんですね。
組織編成上の、「まとまり」の単位で。
そして、時代の流れにより、兵士の大きなまとまりを「旅」、もう少し大規模なまとまりを「師」、もっと大規模なまとまりを「軍」というようになりました。
現在、自衛隊では「軍」という言葉がNGとなっています。
でも、「旅」、「師」はOKです。
フツーにあります。
旧日本軍にも「旅団」「師団」はあって、今自衛隊にも「旅団」「師団」があります。
自衛隊の「旅団」がきっちり500人、「師団」がきっちり500×5の2500人、というワケではありませんが、いろんな部隊をまとめた集合体の「旅団」、そして旅団より大規模な「師団」が全国各地にあります。
東京には「第1師団」があります。
愛知には「第10師団」があります。
福岡には「第4師団」があります。
先日私が行ったのは、北海道にある「第7師団」です。
旅団だったら、群馬の「第12旅団」、広島の「第13旅団」、沖縄の「第15旅団」とかですね。
これは一部で、もっとたくさんあります。
現在、日本では
「自衛隊が『軍』になったら他国を侵略するようになる!」
という論を聞きますが、
「旅団や師団は他国を侵略する!」
というのは聞いたことがありません。
まあ、実際にしませんけど。
当たり前ですが。
旅、師、軍という言葉は、ただの「単位」なんです。
「旅や師はいいけど、軍はダメ」
ってのは、
「ミリリットルやデシリットルはいいけど、リットルはダメ」
って言ってるのと同じなんです……というか「ミリリットルやデシリットルはいいけど、リットルはダメ」ってなんだそれは。
自分で書いときながらアレですが意味が分からん過ぎる。
まあ、イメージの問題なんでしょうね。
「軍」って聞くと、「なんか怖い!」的な。
じゃあなんで軍だけ怖くて師団や旅団は怖くないのかって話にもなりますが。
まあ、「軍ほど有名な言葉じゃないから」ってとこなんでしょうか。
自衛隊という組織が創設されたとき、当時の状況から「軍」をさけたかった気持ちも理解できます。
「過去のいましめとして軍という言葉は使わない!」というのも一理あると思います。
でも、もう終戦から70年以上経ちました。
自衛隊が創設されて、60年以上経ちました。
そろそろ「軍」でも別に良くないですか?
特定の言葉を禁ずることでなにかが解決しますか?
「隊」が「軍」になったからって、日本が他国を侵略しますか?
旅団や師団が良くて、なんで軍がダメなんですか?
いや、旅団、師団とくれば「軍団」といきたいところですが……でも「軍団」っていうとどうしても「たけし軍団」「石原軍団」のイメージがありますよね。
って、イメージでモノ言ってたらやみくもな軍否定と一緒か。
まあ、「軍」も「巨人軍」とかあるわけですが。
たけし軍団や石原軍団が他国を侵略しますか?
巨人軍が他国を侵略しますか?
あーでもカープファン的には「巨人軍に侵略されてるよぉ~」なのかもしれませんが……ってただ試合に負けてるだけなんですが。
今年は勝ち越すぞー!
で、「隊」か「軍」か。
「本来の正しい日本語」を考えれば「軍」が妥当なんだろうなと思います。
でも、「隊」でも問題はないんですよね。
【隊】
①戦うために組織された兵士の一まとまり。戦闘集団の一単位。「航空―」
②共に行動するため組織された集団。「―を組む」「登山―」
(大辞林より)
ので、「自衛隊が名前を変えるとしたら『隊』か『軍』か」に対する私の意見は、「どっちでもいい」です。
こんだけ語っておきながら投げやりですみません。
あと、今更ですが、私は「自衛隊」って名前に愛着ありすぎるんですよね。
「自衛隊」だけじゃなく、「自衛官」とか。
もちろん「予備自衛官」もそうですし。
なので、超個人的な感情としては「えー、自衛隊って名前変えちゃうの……?なんか寂しいなぁ……まあ、変えるんなら従いますけど……」ってのが正直なところです。
なので、「そのへん、客観的に見れてない可能性が多分にある岡田の意見」として、ご参考までに。
とはいえ、「隊」のままでも、「軍手」とか「行軍」とかって言葉はもう解禁してもいいんじゃないかなーと思っています。
「自衛隊が使うべきは「大佐」か「1佐」か?!」でも書きましたが、「行軍」と「行進」は別モノですからね。
軍手が欲しいのに「手袋持ってきて」って言って儀礼用の白手袋持ってこられても困りますし。
「自衛隊での正式名称は『手袋』だけど世間では『軍手』と呼ばれてる『手袋』持ってきて」ってなんだこの会話。
「了解」を「了」と略すくらい端的な会話が求められる組織で、こういう弊害はちょっと……ねぇ。
言葉は正しく使わないと誤解を招きますし、誤解からお仕事のミスにつながることもありますし、そういう危険性は下げなきゃいけませんから。
言葉の誤解から日本の平和や安全に関わることになったら笑い話では済まされませんし。
では、次回は
「自衛」+「隊」
「どんな」+「なにか」
の、
「『どんな』にあたる『自衛』を変えるべきかどうか」
について考えたいと思います。
「自衛隊という名前を軍に変えるべきかどうか」シリーズ最終章とか言っておきながら、まだ続きます。
まあ、「最終章」が続く、ということで。
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■コメント
■Re:「自衛隊という名前を軍に変えるべきかどうか」シリーズ最終章 その1 [某組織の元予備]
「海兵隊」も大所帯になっても「海兵軍」とはならないし…。
そのまま「自衛隊」で宜しいのかと思います。
そのまま「自衛隊」で宜しいのかと思います。
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