■【質問】 オスプレイの配備は賛成ですか?反対ですか?

■【質問】 オスプレイの配備は賛成ですか?反対ですか?

【質問】
岡田さんはオスプレイの配備はどう思われますか?賛成ですか?反対ですか?


【回答】
随分前に頂いていた質問なのですが、そして今となってはオスプレイの話題は古い(?)のかもしれませんが、敢えて沖縄帰りの今。

私は、他国軍の戦車だったり空母だったり戦闘機だったりという装備品にまったく詳しくありません。
現在の自衛隊の、取材したことのある装備品に関してはちょこっと知識はありますが、それも「周りの人よりはちょいと詳しい」程度です。

そして、米軍自体に関してもまったく知識はありません。
米軍といえば、以前日米合同訓練の取材をさせてもらったことが一度あるだけですが、これも取材というより「見学」レベルです。
米軍の文化であったり、思想であったりというのはまったく知りませんし、取材時に同行してた米陸軍広報さんがとても面白い人で言葉は通じないもののジェスチャーでちょいと意思疎通を図りながらケラケラ笑いあって楽しかったな~と好印象を持ってるくらいのものです。

以上をふまえて、「ド素人の考え」と読んで頂ければと思います。

オスプレイの賛成反対で一番ネックになっているのが「事故の危険性」だと思いますが、

防衛省「MV-22オスプレイ 事故率について」
http://www.mod.go.jp/j/approach/anpo/osprey/dep_5.pdf

をみると、普天間基地に配備されているMV-22オスプレイの事故率は高いとは感じません。
MV-22オスプレイは、今まで普天間基地で使っていたCH-46の代わりに配備されるわけですが、上記資料によると事故率は
CH-46:飛行時間361546/件数4/事故率1.11
MV-22:飛行時間103519/件数2/事故率1.93
で、この数字を見る上では、もし私が近隣住民だったら、老朽化したCH-46を使い続けるよりも、オスプレイに変えてくれた方が安心だなーと思います。

今回の沖縄取材で、普天間基地の近くにも行ってみました。
基地の近くに滑走路を一望できる高台があって、そこからオスプレイが16機並んでるのが見えました。

で、感じたこと。
「滑走路が住宅街に近すぎる!!」

普天間基地の滑走路は住宅街に近くて「世界一危険な滑走路」と言われてることは周知の事実ですが、今回初めて自分の目で見て、「これは……」と改めてその近さを実感しました。
この状況で、オスプレイの事故を知ると、配備に対して「怖い」と感じてしまうのも分からないでもありません。
CH-53が滑走路すぐ近くの沖縄国際大学に墜落した事故の記憶もありますし。

でも一方、今回の取材で「沖縄にこそオスプレイは必要なんじゃないか」とも思いました。
陸自の配備する装備品として。

今回沖縄に行ったのは、沖縄の離島の急患輸送の取材でした。
離島では医療が充実しておらず、急患が出れば本島の大きな病院に患者を運ぶ必要がありますし、その輸送手段は航空機に頼らざるを得ません。
そこで現在、陸自のヘリや飛行機が、離島の急患輸送に協力しているんですが、当然、いち早く患者を輸送できるのはスピードの速い飛行機。
でも、離島のすべてに飛行機が離発着できる設備があるわけではないので、そういう島ではヘリコプターで……となります。

救急医療というのは時間との戦いで、一分でも一秒でも早く患者を運ばなければなりません。
そんなときに、飛行機のようなスピードが出せて、でもヘリコプターのように滑走路がなくても離発着ができて……という航空機があれば……ああ、それがオスプレイだなぁ、と。

今回、北朝鮮の「人工衛星」事案で、急患輸送を担当している部隊へお邪魔することはできませんでしたが、離島の救急医療に長年携わっている医師の方、沖縄県庁のご担当者、そして実際に親族が急患搬送されたことがある離島出身の方などにお話を聞くことができました。

みなさん、急患輸送の歴史や現状での問題点などをいろいろ聞かせてくださったんですが、本当に離島の医療は大変です。
そんな中で、輸送の時間短縮がもし可能になるなら……と思わずにはいられませんでした。

もし、陸自がオスプレイを配備できたら……。
もし、これまでの急患輸送がオスプレイだったら……。
ひょっとしたら、助からなかった命も、助かったという例が少なからずあったのでは……と。

もちろん、安全性はなにより一番大事です。
過去に陸自でも、急患輸送中に起きた事故で、乗員、医師が殉職されたことがありました。
患者をいち早く運ぶことも大事ですが、航空機の安全は一番に考えなければなりません。

オスプレイに対する安全性、それによる賛成反対はいろいろあると思います。
でも、防衛上の観点だけでなく、急患輸送や地震などの災害で航空機によって助かる命というものを考えれば、ただ単に反対するだけでなく、より安全に運用するには、より安全に活用するには……ということも模索できたらなぁ、と思います。

(今回取材した離島の急患輸送の掲載については、また後日お知らせします)
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岡田真理・著
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―岡田真理―
フリーライター。昭和52年生まれ、福岡県香春町出身。同志社大学工学部中退。平成17年、陸上自衛隊予備自衛官補(一般)に志願。50日間の教育訓練を経て、平成19年、予備自衛官に任官。現在も任用継続中。全国の陸海空自衛隊各部隊を取材し、「女子高生にも分かる国防」をモットーに執筆活動を行う。

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