■「自衛隊という名前を軍に変えるべきかどうか」シリーズ最終章

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■「自衛隊という名前を軍に変えるべきかどうか」シリーズ最終章 その1

本題の前に、徴兵制についてのご質問を頂いたので、まずこちらから。


【質問】
徴兵制の件、確信を突きます。
制服組はともかく、背広組も同じ認識であると思われますか?


【回答】
これは「防衛省の」というお話でいいんですよね。

制服組→自衛官なので専門知識バッチリ。国防に主体的に関わる
背広組→自衛官じゃないので専門知識にうとい。国防に主体的に関わらない
的なイメージを持たれている方もいらっしゃるかもしれませんが、背広組のみなさんも自衛隊員ですので、もちろん国防に主体的に関わりますし、専門知識もバッチリです。

細かくいうと、
防衛省に勤務する人→防衛省職員
なんですが、防衛省職員は
○自衛隊員
○自衛隊員じゃない人→防衛大臣、副大臣、政務官、補佐官、政策参与、秘書官と、関連機関の職員の一部
と分かれます。

そして、自衛隊員は
○文官→部員、事務官、技官など(いわゆる「背広組」)
○武官→自衛官(いわゆる「制服組」)
○どちらでもない人→防衛大学校学生、自衛官候補生、予備自衛官など
と分かれます。

ので、「背広組」といわれている文官も「自衛隊員」です。
「自衛官=自衛隊員」と思われがちなんですが、実は「自衛官⊂自衛隊員」であり、「文官⊂自衛隊員」なんです。

文官のみなさんは、防衛省、自衛隊の制度や運用面を主に担当しています。
制度や運用を担当するのが文官、現場で動くのが自衛官、というだけで、どちらも同じ「自衛隊員」です。
(制度や運用を担当する自衛官もいますし、現場で動く文官もいますし、あと技術や事務の面でサポートする人もいますので、「ざっくりといえば」こんな感じです)

メディアでは「防衛省は、自衛官と文官とでぱっくり二つに分かれてる」ような印象を受ける映像や記事もありますが、「防衛省・自衛隊」という同じ組織で、自衛官と文官が同じ「自衛隊員」としてお仕事をしています。
防衛省や自衛隊のひとつの部署では自衛官と文官が机を並べて、その部署が担っているお仕事を一緒にしています。
ぱっくり二つに分かれてたらそんなお仕事は成り立たないですよね。
自衛官と文官は「専門分野が違う」というだけで、自衛隊員としてのお仕事は同じなんです。

制度、運用を預かる文官さんは、防衛に関する知識がハンパないです。
制度と運用は「国をどう守るか」という知識がなければやれませんから。

文官さんたちとお話すると、いつも「ああ、自衛隊はこういう方々のおかげで成り立ってるんだなぁ。日本はこの方々のおかげで平和なんだなぁ」と感動します。
「私はこういう方々のおかげで毎日のん気に暮らしてられるんだなぁ。毎年お歳暮贈りたいなぁ」とか思っちゃうくらいです。

ほんと毎回毎回感動するんですよ。
頭の良さも知識量も。
そしてその頭脳と知識をフル回転して、「日本を守るためにはどうすべきか」が作られています。

私は、「日本をどう守るか」は文官さんたちの腕にかかっていると思っています。
もちろん自衛官さんも、その他の防衛省職員の方も、ですが。

ので、「背広組も同じ認識であると思うか」ですが、私はそう思います。
「同じ認識か」と問われると、そこはお一人おひとりに聞いて回ったことがないので分かりませんが、「同じ認識であると思うか」でしたら、「私はそう思う」と答えます。

以上、回答おわり。


では本題。
「自衛隊という名前を軍に変えるべきかどうか」シリーズ、いよいよ最終章です。

アメリカの自衛隊
http://okadamari.blog112.fc2.com/blog-entry-281.html

ジャパンミリタリー
http://okadamari.blog112.fc2.com/blog-entry-282.html

自衛隊が使うべきは「大佐」か「1佐」か?!
http://okadamari.blog112.fc2.com/blog-entry-283.html

の続き……を今頃になってすみません。

えー、白状すると、この続きを書くのすっかり忘れていました。
ネットで「自衛隊を軍にすべきかどうか」系の記事を読んで「あ」と思い出しました。
申し訳ありません。

「まだ他にも書き忘れてんのあるんじゃないか?」と思い起こしたら、「日本横断カープツアー2015」が途中でほったらかしでした。
このブログでは、まだ2015年シーズンが終わってません。
今日、2016年シーズンが開幕だというのに。

もう今更別に……だよなぁ。
いやでも関本選手の引退セレモニー超感動したんだよ……。
マートンの笑顔が焼きついて離れないんだよ……。
ってカープじゃなくて阪神のことばっかですが。

あ、そういえば先週ちらっと書いた第7師団の戦車の話も……。
えー、近々書きます。

とりあえず今回は、「自衛隊という名前を軍に変えるべきかどうか」シリーズ最終章。
「自衛隊という名前」についてです。

自衛隊。
自衛をする隊、「自衛隊」。

「誰が最初に『自衛隊って名前にしよう』と思いついたのか、どういう背景でこの名前にしたのか」というのをずっと調べてるんですが、見つかりません。
どなたかご存じでしたら教えてください。

なので、今はとりあえず
「自衛をする隊だから自衛隊だ」
「自衛権を行使する隊だから自衛隊だ」
という感じなのかなーとふんわり思っています。

で、この自衛権。
29日に施行される平和安全法制がまだ「安保関連法案」だった昨年夏は、
「集団的自衛権」「個別的自衛権」
という言葉がよくメディアで取り上げられました。
デモもたくさんありましたよね。

私も「集団的自衛権の行使に反対の方々はどういうご意見なんだろう」と自分なりに調べてたんですが、どうやら
「集団的自衛権の行使はダメだ!個別的自衛権に留めるべきだ!」
という方々と
「憲法9条で武力行使を放棄している!」
という方々は、ほぼ同じようでした。

同じ人や団体が、
「集団的自衛権の行使はダメだ!個別的自衛権に留めるべきだ!」
「憲法9条で武力行使を放棄している!」
と言っていて。

でも、「自衛権」は「防衛のために武力行使をする権利」なんです。

【自衛権】
外国からの違法な侵害に対して自国を防衛するために緊急の必要がある場合、それに反撃するために必要な限度で武力を行使する権利。
(大辞林より)



なので、
「憲法9条で武力行使を放棄している!」
なら、すべての自衛権がNGなはずなのに、なんで個別的自衛権はOKなんだろうとずっと不思議で……。
「武力行使NGの個別的自衛権」っていったいどういうモノなんだろう?と……。
「憲法9条で武力行使を放棄しているから集団的自衛権は憲法違反」であるなら、「個別的自衛権も憲法違反」であるはずなのに、なんで集団的自衛権だけNGなんだろう?と……。

あ、私は「憲法9条はすべての武力行使を放棄している」とは思ってないですよ。
詳しくは
「憲法9条をもう1回よく読んでみようキャンペーン」実施中!!
http://okadamari.blog112.fc2.com/blog-entry-257.html
をどうぞ。

で、「自衛隊」という名前。

「自衛をする隊だから自衛隊だ」
「自衛権を行使する隊だから自衛隊だ」
なのかどうかはっきりとは分かりませんが、まあとりあえず自衛隊という名前は、

「自衛」+「隊」
ですよね。

「どんな」+「なにか」
という言葉を組み合わせて、
「自衛」+「隊」
→自衛隊
という名前が作られています。

ので、これにのっとって
○「どんな」にあたる「自衛」を変えるべきかどうか
○「なにか」にあたる「隊」を変えるべきかどうか
の二つから考えていこうと思います。

では、まず後者の「なにか」から。
現状の「自衛隊」の「隊」にあたる部分です。

この部分に関しては、
「『軍』に変えるべきだ!」
「いや、『軍』はダメだ!」
というご意見をよく耳にします。

結論からいうと、これに対する私の意見は「どっちでもいい」です。
シリーズ前回の「自衛隊が使うべきは「大佐」か「1佐」か?!」でも、結論は「どっちでもいい」でしたが。
こんな人間ですみません。

では、そもそも「軍」ってなんなのか。
「軍」ってどういう言葉なのか。

日本に「軍」という言葉がやってきて、使われるようになったのは、律令制の時代だといわれています。
漢字の多くがそうだったように、「軍」という言葉も中国からやってきました。
そしてこのとき、「旅」「師」という言葉も一緒にやってきました。

昔の中国では、「旅」「師」「軍」という言葉で兵士の数(による組織)を表していました。

兵士500人の集まりが「旅」。
旅5コの集まり(500×5の2500人)が「師」。
師5コの集まり(2500×5の12500人)が「軍」。
……という使われ方をしていたそうです。

「殿!敵は2軍であります!」
「なに?!2軍と申すか?!そなたの見立てでは4師だと申しておったではないか!!して、我が勢は?!」
「我が勢は3旅であります!」
「ぜってー無理じゃん!!」
的な。
(組織編成としておかしな文例なので、「なんとなくこんな感じ」とご理解ください。まあ、文自体が時代考証ガン無視ですが)

なので、そもそも旅、師、軍という言葉はただの「兵数の単位」なんですね。
組織編成上の、「まとまり」の単位で。
そして、時代の流れにより、兵士の大きなまとまりを「旅」、もう少し大規模なまとまりを「師」、もっと大規模なまとまりを「軍」というようになりました。

現在、自衛隊では「軍」という言葉がNGとなっています。
でも、「旅」、「師」はOKです。
フツーにあります。
旧日本軍にも「旅団」「師団」はあって、今自衛隊にも「旅団」「師団」があります。

自衛隊の「旅団」がきっちり500人、「師団」がきっちり500×5の2500人、というワケではありませんが、いろんな部隊をまとめた集合体の「旅団」、そして旅団より大規模な「師団」が全国各地にあります。

東京には「第1師団」があります。
愛知には「第10師団」があります。
福岡には「第4師団」があります。
先日私が行ったのは、北海道にある「第7師団」です。
旅団だったら、群馬の「第12旅団」、広島の「第13旅団」、沖縄の「第15旅団」とかですね。
これは一部で、もっとたくさんあります。

現在、日本では
「自衛隊が『軍』になったら他国を侵略するようになる!」
という論を聞きますが、
「旅団や師団は他国を侵略する!」
というのは聞いたことがありません。
まあ、実際にしませんけど。
当たり前ですが。

旅、師、軍という言葉は、ただの「単位」なんです。
「旅や師はいいけど、軍はダメ」
ってのは、
「ミリリットルやデシリットルはいいけど、リットルはダメ」
って言ってるのと同じなんです……というか「ミリリットルやデシリットルはいいけど、リットルはダメ」ってなんだそれは。
自分で書いときながらアレですが意味が分からん過ぎる。

まあ、イメージの問題なんでしょうね。
「軍」って聞くと、「なんか怖い!」的な。
じゃあなんで軍だけ怖くて師団や旅団は怖くないのかって話にもなりますが。
まあ、「軍ほど有名な言葉じゃないから」ってとこなんでしょうか。

自衛隊という組織が創設されたとき、当時の状況から「軍」をさけたかった気持ちも理解できます。
「過去のいましめとして軍という言葉は使わない!」というのも一理あると思います。
でも、もう終戦から70年以上経ちました。
自衛隊が創設されて、60年以上経ちました。

そろそろ「軍」でも別に良くないですか?
特定の言葉を禁ずることでなにかが解決しますか?
「隊」が「軍」になったからって、日本が他国を侵略しますか?
旅団や師団が良くて、なんで軍がダメなんですか?

いや、旅団、師団とくれば「軍団」といきたいところですが……でも「軍団」っていうとどうしても「たけし軍団」「石原軍団」のイメージがありますよね。
って、イメージでモノ言ってたらやみくもな軍否定と一緒か。
まあ、「軍」も「巨人軍」とかあるわけですが。

たけし軍団や石原軍団が他国を侵略しますか?
巨人軍が他国を侵略しますか?
あーでもカープファン的には「巨人軍に侵略されてるよぉ~」なのかもしれませんが……ってただ試合に負けてるだけなんですが。
今年は勝ち越すぞー!

で、「隊」か「軍」か。

「本来の正しい日本語」を考えれば「軍」が妥当なんだろうなと思います。
でも、「隊」でも問題はないんですよね。

【隊】
①戦うために組織された兵士の一まとまり。戦闘集団の一単位。「航空―」
②共に行動するため組織された集団。「―を組む」「登山―」
(大辞林より)



ので、「自衛隊が名前を変えるとしたら『隊』か『軍』か」に対する私の意見は、「どっちでもいい」です。
こんだけ語っておきながら投げやりですみません。

あと、今更ですが、私は「自衛隊」って名前に愛着ありすぎるんですよね。
「自衛隊」だけじゃなく、「自衛官」とか。
もちろん「予備自衛官」もそうですし。

なので、超個人的な感情としては「えー、自衛隊って名前変えちゃうの……?なんか寂しいなぁ……まあ、変えるんなら従いますけど……」ってのが正直なところです。
なので、「そのへん、客観的に見れてない可能性が多分にある岡田の意見」として、ご参考までに。

とはいえ、「隊」のままでも、「軍手」とか「行軍」とかって言葉はもう解禁してもいいんじゃないかなーと思っています。
自衛隊が使うべきは「大佐」か「1佐」か?!」でも書きましたが、「行軍」と「行進」は別モノですからね。

軍手が欲しいのに「手袋持ってきて」って言って儀礼用の白手袋持ってこられても困りますし。
「自衛隊での正式名称は『手袋』だけど世間では『軍手』と呼ばれてる『手袋』持ってきて」ってなんだこの会話。
「了解」を「了」と略すくらい端的な会話が求められる組織で、こういう弊害はちょっと……ねぇ。

言葉は正しく使わないと誤解を招きますし、誤解からお仕事のミスにつながることもありますし、そういう危険性は下げなきゃいけませんから。
言葉の誤解から日本の平和や安全に関わることになったら笑い話では済まされませんし。

では、次回は

「自衛」+「隊」
「どんな」+「なにか」
の、
「『どんな』にあたる『自衛』を変えるべきかどうか」

について考えたいと思います。

「自衛隊という名前を軍に変えるべきかどうか」シリーズ最終章とか言っておきながら、まだ続きます。
まあ、「最終章」が続く、ということで。


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■「自衛隊という名前を軍に変えるべきかどうか」シリーズ最終章 その2

「自衛隊という名前を軍に変えるべきかどうか」シリーズ

アメリカの自衛隊
http://okadamari.blog112.fc2.com/blog-entry-281.html

ジャパンミリタリー
http://okadamari.blog112.fc2.com/blog-entry-282.html

自衛隊が使うべきは「大佐」か「1佐」か?!
http://okadamari.blog112.fc2.com/blog-entry-283.html

「自衛隊という名前を軍に変えるべきかどうか」シリーズ最終章 その1
http://okadamari.blog112.fc2.com/blog-entry-290.html

の続きです。

「自衛」+「隊」
「どんな」+「なにか」

○「どんな」にあたる「自衛」を変えるべきかどうか
○「なにか」にあたる「隊」を変えるべきかどうか

シリーズ前回の「自衛隊という名前を軍に変えるべきかどうか」シリーズ最終章 その1は、このうち、
○「なにか」にあたる「隊」を変えるべきかどうか
のお話でした。

そして、岡田の結論は「軍でも隊でもどっちでもいい」という投げやりなものでした。
まあ、でもほんとどっちでもいいんですよ。心から。

では、今回は
○「どんな」にあたる「自衛」を変えるべきかどうか
について。

のでまず、「どんな」を考えるために、現在「自衛隊」と呼ばれている組織はそもそも「どんな」組織なのかを見ていきましょう。

自衛隊は「どんな」組織なのか。
「どんな」任務を持つ組織なのか。
これは、「自衛隊法」の第三条に定められています。

(自衛隊の任務)
第三条 自衛隊は、我が国の平和と独立を守り、国の安全を保つため、我が国を防衛することを主たる任務とし、必要に応じ、公共の秩序の維持に当たるものとする。
2 自衛隊は、前項に規定するもののほか、同項の主たる任務の遂行に支障を生じない限度において、かつ、武力による威嚇又は武力の行使に当たらない範囲において、次に掲げる活動であつて、別に法律で定めるところにより自衛隊が実施することとされるものを行うことを任務とする。
一 我が国の平和及び安全に重要な影響を与える事態に対応して行う我が国の平和及び安全の確保に資する活動
二 国際連合を中心とした国際平和のための取組への寄与その他の国際協力の推進を通じて我が国を含む国際社会の平和及び安全の維持に資する活動
3 陸上自衛隊は主として陸において、海上自衛隊は主として海において、航空自衛隊は主として空においてそれぞれ行動することを任務とする。



目が滑りますね~。
まあ、法律の文章というのはそんなもんです。

この自衛隊法第三条から、自衛隊は「どんな」組織なのか……を簡潔にまとめると

○日本の平和と独立を守る
○日本の安全を保つ
〇日本を防衛する
(必要に応じて「公共の秩序の維持」、「国際社会の平和、安全の維持」)

といった感じでしょうか。
では、「どんな」組織なのかが分かったところで、これを

「どんな」+「なにか」
(「自衛」+「隊」)

の「どんな」に当てはめると……。
なんか「自衛」って言葉はピンとこなくないですか?
きます?

いや、「自衛」で間違ってはないんですけど、「全体像」を「ひとつの単語で表す」となると……なんか違くね?
「守る(衛)」んだけども、「自らを」というより「日本を」とか「国を」ってほうがふさわしくね?
「自らが」ってのはわざわざ言わなくても当たり前ですし。

となると、ふさわしい単語は
「防衛」、「国防」、「護国」、「守備」
あたりかなぁと思います。

あ、「護国」は「国を守る」を意味する言葉として挙げたんですけどね。
でも、今の日本で「護国」っていったら神社かお寺のイメージだしなぁ。
ググったら「護国(もりくに)」って会社もありましたが。
でも「国を守る」で、「守国」「国守」「衛国」「国衛」って言葉はないんですよねぇ。
昔の制度名とか人名では存在するのもありますが、意味を持つ日本語としてはないので。
「国を守る」という意味の言葉だと「護国」しか存在しないなぁ、と。
んでも「ごこくぐん」って「きゃりーぱみゅぱみゅ」並みに言いにくいのが難点すぎる……これは私の滑舌の問題でしょうか。
「ごこくたい」はまだ言いやすいかな。

「守備」はそのまま「守り備える」です。
でも「守備軍」っていったら、それこそ「巨人軍の守備ですか?東京ドームの1回表ですか?」なイメージですし。
別に2回でも3回でも4回でもいいんですが。
あ、でも「守備隊」っていうと「菊池と梵、二遊間の鉄壁の守り」というイメージが……すみません、いい加減野球から離れます。
あ、今カープのショートは梵じゃなくて田中広輔なんですが持ってるユニが梵なもんで……いやほんとすみません。
やっと開幕して嬉しくて浮かれてますほんとすみません。

あと、
○日本の平和と独立を守る
○日本の安全を保つ
〇日本を防衛する
を読んでて、「盾」って言葉がすごく合うなぁとも思ったんですよ。

どうです、「盾」?
なんかイメージにピッタリじゃないですか?
まあ、名前としては使えないでしょうけど。
「盾」の意味の「イージス」が既に艦で使われてますしね。

……と、ぜひみなさんもいろいろ考えてみてください。

今ちょうど、友人ご夫婦んとこにもうすぐ生まれる赤ちゃんの名前を一緒に考えてるんですが、いやー名前ってほんと難しいですね。
・旦那さん(赤ちゃんのお父さん)の名前の漢字を一字使いたい
・この字もいいなと思ってる
・キラキラしてなくて一発で読める名前がいい
という友人ご夫婦の希望からあれこれ考えてるんですが……既に候補が100を超えてます。
「もう私たちじゃ決められない!一緒に考えて!」と言ってきた友人の気持ちに大納得です。

さて、前回から

「どんな」+「なにか」
(「自衛」+「隊」)

という方法で「自衛隊という名前を変えるべきかどうか」を見てきました。
が、別の方法もあります。

「どんな」+「なにか」
ではなく
「どこの」+「なにか」
です。
シンプルですね。

ただ、この
「どこの」+「なにか」
でシンプルに考えると、もうそれはそれはシンプルな
「日本」+「軍」
になるんですが。

ミリタリーな集団や組織に該当する日本語としては、「軍」のほかに
隊、団、兵、陣、群、勢
あたりもまあ当てはまらなくはないんですが、でも、「日本隊」や「日本団」じゃなんの組織か分かんないですもんね。
「日本兵」……これじゃ組織じゃなくて個人だ。
「日本陣」じゃ日本の陣地っぽいし。
「日本群」や「日本勢」だと日本人の群れみたいだし。

でもこれが「日本軍」だったら「ああ、日本の軍なのね」とすんなり分かるんですよね。

……と考えると、「ミリタリーな組織」をズバリ単体で表す語は「軍」しかないんだなぁという結論になります。
「旅」「師」は組織内の部隊でもう使っちゃってますから。
あ、「団」「群」も使ってるか。

なので、どうしても「軍」を使いたくないのであれば、

「どこの」+「なにか」
→「日本」+「軍」

ではなく、

「どんな」+「なにか」
→「自衛」+「隊」
→「防衛」+「隊」
→「国防」+「隊」
→「護国」+「隊」
→「守備」+「隊」

といった、「どんな」を考える必要があります。

そして、いろいろ考えた岡田さんの結論は、
「もうなんでもいいよ」←イマココ
です。

……と、結局今回も投げやりな結論になってしまいました。

さて、次回は「自衛隊という名前を軍に変えるべきかどうか」シリーズの総まとめです。
ええ、まだ続きますよ。
すみませんね。

でも、次で終わりにします。
(の予定)

シリーズ前回、「超個人的な感情としては現状の『自衛隊』って名前に愛着ありすぎ」と書きましたが、「愛着」とは別の部分でも「『自衛隊』という名前は変えないほうがいいんじゃないか」と思っていることがあります。

次回はそのあたりにも触れる予定です。


■「自衛隊という名前を軍に変えるべきかどうか」シリーズ最終章 その3

「自衛隊という名前を軍に変えるべきかどうか」シリーズ

アメリカの自衛隊
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ジャパンミリタリー
http://okadamari.blog112.fc2.com/blog-entry-282.html

自衛隊が使うべきは「大佐」か「1佐」か?!
http://okadamari.blog112.fc2.com/blog-entry-283.html

「自衛隊という名前を軍に変えるべきかどうか」シリーズ最終章 その1
http://okadamari.blog112.fc2.com/blog-entry-290.html

「自衛隊という名前を軍に変えるべきかどうか」シリーズ最終章 その2
http://okadamari.blog112.fc2.com/blog-entry-292.html

いよいよラストです。
(の予定)

今回は、「自衛隊という名前を軍に変えるべきかどうか」シリーズの総まとめ。

上記リンク先にも書いてきたように、岡田の結論としては

○階級呼称(「1佐」にするか「大佐」にするか)も、「自衛隊」という名前も、変えても変えなくてもどっちでもいい
※ただし超個人的な感情としては現状に愛着ありすぎ
○でも「自衛隊」の英語表記「Japan Self-Defence Forces」は変えようよ

です。
まあ、「Japan Self-Defence Forces」という表記にも愛着はめちゃめちゃあるんですけどね。
でも、これはちょっとやっぱ変えたほうがいいんじゃないかと。
詳しくは「ジャパンミリタリー」で書いたのではしょりますが……。

「自衛隊は軍か軍じゃないか」。
これまでにも繰り返されてきた問答ですが、これはただ単に「名前に軍が付いてるかどうか」ではありません。

自衛隊は、「我が国を防衛することを主たる任務」としており、「国内」ではなく「国外」にベクトルが向く組織です。
なので、「自衛隊は軍か軍じゃないか」というよりも、「自衛隊が国際的に軍と認識されてるかされてないか」だと思います。
で、現状どうなのかというと、「ジャパンミリタリー、アーミー、ネイビー、エアフォース」としか認識されていません。

自衛隊は、国際的な任務で世界各国の軍と一緒にお仕事をしています。
世界が「これは各国軍がやること」としているお仕事を、日本は自衛隊が担当しています。
「世界の各国軍のひとつ」として、自衛隊が任務を行っています。

また、世界各国には「駐在武官」がいます。
駐在武官とは、ざっくりいえば「大使館に勤務する軍人」のことです。
日本にある各国の大使館にも、それぞれに駐在武官がいます。
そして各国にある日本大使館では、これを自衛官が務めています。
(自衛官の場合は、「駐在武官」ではなく「防衛駐在官」と呼んでいます)
各国で行われるレセプションなんかでは、その国の大使館に勤務する各国の駐在武官が集まることがありますが、自衛隊の防衛駐在官も「各国の駐在武官のひとり」として参加します。

そして、各国軍の学校には交換留学制度がありますが、自衛隊も同様です。
防衛大学校や陸海空の幹部学校、統合幕僚学校では、アメリカ、イギリス、オーストラリア、ルーマニア、韓国、タイ、シンガポール、マレーシア、フィリピン、インド、インドネシア、モンゴル、ベトナム、ラオス、カンボジア、東ティモール……といった国の軍から軍人の留学生を受け入れていて、また防衛大学校、幹部学校、統合幕僚学校からもこれらの国の軍の学校や、イタリアにある「NATO国防大学」に自衛官を留学生として派遣しています。
各国軍の学校やNATO国防大学には、さまざまな国の軍から留学生がやってきていて、自衛官もその「各国軍からの留学生のひとり」として学んでいます。

軍同士、軍人同士の国際任務、国際交流のあらゆる場に「日本代表」として存在しているのは、自衛隊であり自衛官なんです。
そして世界は自衛隊、自衛官を「軍」、「軍人」として扱っています。

世界は、自衛隊を「ジャパンミリタリー、アーミー、ネイビー、エアフォース」としか認識していません。
正式名称を知っている人でも、「Japan Self-Defence Forcesという軍」としか認識していません。
日本人がどう思ってようが、どういう憲法を持ってようが、自衛隊は「軍」としか認識されないんです。
「自衛隊は軍じゃない」と言っているのは、世界で日本人の一部(大部分?)だけなんです。
(あとは「意図」を持ってる人が「軍じゃない!」とあえて言ってるくらいでしょうか)

いくら本人が「私ってすごい変わってる人じゃないですかぁ」って言っても、周りからは「いや、ものすごくフツーですよ」としか認識されないんです。
「強いて言えば『変わってる』と自分で言うところが変わってますね」と。

なので、「ジャパンミリタリー」で書いたような現状だと、やっぱ英語表記は変えたほうがいいんじゃないかなーと。
「警備会社の人ですか?」ではお相手にも失礼ですし、なにより誤解を招きますし。

あと、「ミリタリー、アーミー、ネイビー、エアフォース」って表記だからって「侵略する軍だ!」ってのは世界の各国軍に大変失礼ですからね。
それこそ平和が崩れるような大問題に発展しかねないくらいのヘイトですからね。

日本がいくら「軍ではないんです。専守防衛なんです」って言っても、世界は「専守防衛の軍なのね」としか認識しないんです。
日本がいくら「こういう法制だから軍じゃない」と言っても、「そういう法制を持った軍」としか見られないんです。

だったら、専守防衛だとかそのへんをしっかり法制で定めて、「自衛隊はこういう組織だ!」というのをかっちり明確にしておいて、「自衛隊はこういうミリタリーなんです」としたほうがいいんじゃないかと。

国内(日本語)の呼び名は、なんでもいいと思います。
日本語として正しく、日本にふさわしいものを日本人で決めればいいと思います。
階級呼称も同じく。

でも、やっぱ英語表記は変えたほうがいいんじゃないかと。

……っていくら言っても、判断するのは自衛隊の中の人なので、私にはどうにもできないんですが。
自衛隊の中の人が「変えない」とご判断されれば、私も「了解!」とすんなり従います。

あ、「Japan Self-Defence Forces」って表記を変えるのに、法的な手続きはいりません。
というのも、「自衛隊の英語表記はJapan Self-Defence Forcesです」と定めた法律が存在しないんです。

じゃあどこで定められてるんだ?というと、「通達」です。

陸上自衛隊の中で、陸上幕僚監部から「身分証はこういう表記をするように」という通達がなされているんですが、その中(身分証)に「JAPAN GROUND SELF-DEFENSE FORCE」という文字があります。
航空自衛隊も同様。

そして、海上自衛隊では海上幕僚監部から「海上自衛隊の部隊、機関等における英語の呼称について」という通達があり、その中で「海上自衛隊:Maritime Self-Defense Force」と明記されています。

これは、陸海空各自衛隊のそれぞれ(陸上幕僚監部、海上幕僚監部、航空幕僚監部)が出してる「通達」です。
防衛省も外務省も内閣府も関知していません。
陸海空それぞれの組織の「決めごと」なんです。

なので、各幕僚監部が「変えま~す」となれば、そのまま変更されます。
……のはず。

まあ、なにか新しい法制を作って、自衛隊の英語表記を定めるって手もあるでしょうけど。
いずれにしても、そう簡単にはいかないんだろうなーとは思いますが。

そして最後に。

「『自衛隊』という名前は、変えても変えなくてもどっちでもいい」
※ただし超個人的な感情としては現状の「自衛隊」って名前に愛着ありすぎ

と書きましたが、「愛着」とは別の部分で
「『自衛隊』という名前は変えないほうがいいんじゃないか」
と思っていることがあります。

内閣府では、定期的に「防衛問題に関する世論調査」を行っています。
この平成26年度調査によると、「自衛隊に対して良い印象を持っている」と答えた人は92.2%でした。

でも、この「良い印象を持っている」がこんなに高い比率になったのは、最近のことなんです。
手元にある資料の中では、最も低いのが昭和47年度で58.9%。
グラフでは、昭和47年度の58.9%から徐々に徐々に右肩上がりで、平成24年度調査で初の90%超となっています。

今年、2016年は自衛隊創設から62年を迎えます。
この62年間、自衛官たちは「国民から信頼を得よう」と努力を続けてきました。

ご年配の元自衛官の方に過去のお話を伺うと、「自衛隊の制服を着て歩いていると石やゴミを投げつけられた」、「自衛官を続けながら夜間大学に通っていたが、学生たちに『人殺しは帰れ!』と門を塞がれた」、「子供が小学校の先生から『○○君のお父さんは人を殺す仕事をしています』とクラスメイトの前で言われ、泣きながら帰ってきた」、「自分が自衛官であることをできるだけ隠していた」といったことを本当によく聞きます。
みなさん、大変なご苦労をされてきたんだなぁと胸が詰まります。

でも、自衛官たちは日々の任務に向き合い、「国民から信頼を得よう」と努力を続けてきました。
そして、少しずつ信頼を得られるようになり、「自衛隊に対して良い印象を持っている」と答えた人が92.2%という高い比率になりました。

別に、「嫌われたくない」というわけではないんです。
もちろん、好かれると嫌われるでは好かれるほうがいいのは当然ですが、自衛隊は「嫌われたくない」という理由で「国民から信頼を得たい」わけではないんです。

自衛隊は、国民に信頼されないと任務ができません。
自衛隊がなにかの活動をしようとしても、「あんたたちは信用ならんから来るな!出て行け!」では守れるものも守れません。
危険なことが起こった時、国民を安全な場所に誘導しようとしても、「あんたたちは信用ならんから俺はここに留まる!」では守れるものも守れません。
国の平和を守り、安全を守り、国民の生命と財産を守るには、国民からの信頼が欠かせないんです。

もし、今後「自衛隊」という名前が変わってしまったら……。
国民は、今と同じように組織を見るでしょうか。
「防衛隊」や「国防軍」などになったことで、また一から信頼を得る努力をしなければならないようなことにはならないでしょうか。
これまで得てきた信頼を損なうことにはならないでしょうか。

……考えすぎなのかな。
自衛隊が「防衛隊」とか「国防軍」とかいう名前になっても、これまでのように実直にお仕事に向き合っていれば、国民は変わらず信頼を寄せるのかな。

……ってね。
ちょっと思ってるんです。

うーん、ほんと考えすぎなのかな。
どうなんだろう。
「防衛庁」が「防衛省」に変わったときは、特に変化はないように感じましたが。
まあ、これは「庁」から「省」ですけどね。

あと、名前を変えるとしたら結構お金かかりそうなのでそれもちょいと思うところではあります。
訓練や災害派遣で使う装具が揃ってなくて自衛官が自腹で買ってたりとか、トイレットペーパーが充分に足りてなくて自分で買ったトレペをトイレに持ち込んでたりとか……。
私物のトレペ片手にトイレ行く職場なんて自衛隊以外で見たことないです。とりあえず私は。
ってあたりを考えると、「名前変えるよりもこういうのにお金使って欲しいなぁ」と……これも超個人的な思いなんですが。

とはいえ、「名前」は組織にふさわしく、日本にふさわしいものであることがいちばんです。
変えるにしても、変えないにしても。

まあ、結局は中身だ中身。
組織の制度や運用、そして実態だ。
結局そこだよね。

……と、長々「自衛隊という名前を軍に変えるべきかどうか」シリーズやっときながら、こんな当然すぎるまとめで終わります。



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―岡田真理―
フリーライター。昭和52年生まれ、福岡県香春町出身。同志社大学工学部中退。平成17年、陸上自衛隊予備自衛官補(一般)に志願。50日間の教育訓練を経て、平成19年、予備自衛官に任官。現在も任用継続中。全国の陸海空自衛隊各部隊を取材し、「女子高生にも分かる国防」をモットーに執筆活動を行う。

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