■ヘリでの救難・救助~海上自衛隊第73航空隊

■ヘリでの救難・救助~海上自衛隊第73航空隊

とってもタイミングを外した告知です。

7月21日発売のMAMOR9月号で
ミリタリー・レポート「救難・救助の命綱 海上自衛隊第73航空隊」
の記事を担当しました。

本当に遅いにもほどがある告知で申し訳ございません。
すっかり忘れていました。
というか、書いたものの告知をするということ自体をしばらくすっかり忘れていました。

7月21日発売なので、ほとんどの本屋さんにはもう置いていないと思います。
ので、ネット書店などでお買い求めください。
……と思ったらアマゾンで「残り2冊」でした。
……えーっと、もし売り切れてたら電子書籍でぜひ……すみません。

なぜこの告知を今になって急に思い出したかというと、先日の水害での災害派遣です。

あのとき、
「救助した人を隊員がおんぶしてヘリから降りるとき、なんで隊員はものすごーく腰を折った前傾姿勢なのか。なんだあのへっぴり腰は」
「いや、あれはわざとなんですよ。ヘリのローター(プロペラ)はものすごいスピートで回ってるから、もし頭にぶつかったら首が飛ぶかもしれないんですよ。だから安全のためにものすごく前傾姿勢で救助した人がローターにぶつからないようにしてるんですよ」
とか、
「あのヘリはなんで救助する人の上を一回通り過ぎて戻って来たのか。通り過ぎずにすぐにロープを降ろせばいいじゃないか。早くしろよ」
「救助するとき、ヘリはホバリングするわけですが、あのホバリングはものすごく不安定なんです。ホバリングは風上に機首を向けると安定するので、機体の向きを変えなきゃいけないんです。ヘリはその場でクルッと回れ右できないから、ぐるーっと回って来なきゃいけないんです」
とか、
「あの隊員はなんで救助する人から離れたところに降りたのか。近くに降りればいいじゃん」
「いや、あそこには電線やアンテナがあるから、ホイスト・ロープを降ろせないんですよ。もしホイスト・ロープが電線やアンテナ、木なんかに引っかかったら二次災害が起きちゃうんですよ。ヘリが墜落したりしたら乗員はもちろん、救助する人の命も危険ですよ」
とか、
「犬は救助していいの?しちゃダメなの?」
「……ごめんなさい。分かりません。状況によると思います」
などなど、SNSなんかでみなさんの疑問にお答えしてたんですが、このとき「こういうのを詳しく説明した記事があれば親切なのになぁ」と思ったんです。
で、「あ、私書いたわ」と思い出したんです。

MAMOR9月号のミリタリー・レポートで書いた、海上自衛隊第73航空隊は、ヘリによる救難・救助の専門チームです。
千葉県・館山航空基地にある部隊で、本来の任務は「遭難した自衛隊機クルーの救難・救助」。
で、そのウデを買われて、自衛隊には関係ない海上遭難者の救難・救助、そして離島や遠洋の船の急患輸送といった「災害派遣」にも出動しています。

こちらの記事では、救難ヘリに搭乗しているHRS(ヘリコプター・レスキュー・スイマー)という隊員について特に詳しく書いています。
HRSは、ホイスト・ロープで洋上に降りて(時にはヘリから飛び込んで)、要救助者の元まで泳ぎ、そしてヘリに吊り上げ、機内では准看護士として救護をする……というお仕事をしています。

今回の水害では、救助シーンがテレビで生中継されていたこともあり、「ヘリでの救助」についてたくさんの方がいろんな疑問を持たれたようです。
そのすべてが解決するわけではないと思いますが、ご参考までにぜひMAMOR9月号をご覧ください。

取材では、洋上での救難訓練に同行させてもらいました。
取材班は、洋上のボートに乗っていたんですが、ヘリが近づくとローターの風圧でボートがぐわんぐわん揺れる揺れる……そんな中、カメラマンさんが足を踏ん張って撮った大迫力の写真もたくさんありますので、そちらもぜひご堪能ください。
私はカメラマンさんの邪魔にならないようにボートの隅っこでひたすら船酔いと格闘していました。

あ、上記の「ヘリで救助中のQ&A」ですが、私は自衛隊にはちょいとだけ詳しいものの、警察・消防・海保などにはまったくの無知ですので組織によって違いがあるかもしれません。
そして自衛隊も、状況によって行動はまったく変わりますので、上記の回答がすべてにあてはまるわけではありません。
念のため。

今回の水害に関わられた自衛隊のみなさま、そして警察、消防、海保、自治体などのみなさま、本当にお疲れ様でした。
まだまだ継続中のことも多々あると思いますが、どうぞお身体にお気をつけてがんばってください。

また、今回の水害で被害に遭われた方が少しでも早く心に平安を取り戻されますように、そして被災地の一日も早い復興をお祈り申し上げます。


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プロフィール

okadamari

Author:okadamari

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岡田真理・著
(文藝春秋社)


よくわかる自衛隊 (楽しい調べ学習シリーズ)



志方俊之・監修
岡田真理・文
(PHP研究所)



―岡田真理―
フリーライター。昭和52年生まれ、福岡県香春町出身。同志社大学工学部中退。平成17年、陸上自衛隊予備自衛官補(一般)に志願。50日間の教育訓練を経て、平成19年、予備自衛官に任官。現在も任用継続中。全国の陸海空自衛隊各部隊を取材し、「女子高生にも分かる国防」をモットーに執筆活動を行う。

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