■「反戦」の方法

■「反戦」の方法

カープネタが随分溜まっているので書きたくてうずうずしてるんですが、今日は時事ネタを。
やっぱこんだけ安全保障法制が話題になってると、ちょっとくらいは触れないわけにはね。

最近、テレビや新聞、ネットで「反戦」という言葉を、以前にも増してよく聞くようになりました。
各地で反戦デモや集会が行われてるというニュースも目にします。

「反戦」を、ある種の運動やイデオロギー的な目的のために唱えてるなら別にいいんですが(良くないですが)、そういうのではなくて純粋に「戦争は絶対にしたくない」という「反戦」な方々もたくさんいます。
というか、「戦争は絶対にしたくない」は、ほとんどの人が同じ気持ちだと思います。
もちろん私もです。

戦争は絶っっっ対に嫌です。
日本が戦争に巻き込まれるなんてまっぴらごめんですし、この地球上から戦争や紛争がなくなることを心の底から望んでいます。
(以前、「戦争は嫌だけど平和でなくなることの方がもっと嫌だ」と書きましたが、今日は「反戦」に焦点をしぼります。あと同じような最近の話題にちょいとだけ乗っかるなら、「憲法はとても大事だけど平和の方がもっと大事だ」と思いますが、今日は「反戦」に焦点をしぼります)

戦争が起こらないようにするにはどうしたらいいのか。
どうしたら「反戦」を達成できるのか。

反戦の方法については、いろんな意見があります。
「憲法9条だ」という人もいます。
「武力を放棄することだ」という人もいます。
「なにをされても戦わないことだ」という人もいます。

その気持ちはとてもよく分かります。
武力は怖いものです。

私はここ10年、訓練や取材で自衛隊の武器をたくさん見てきました。
自分でも小銃を撃ちますし、ミサイルの実弾射撃訓練を間近で見たこともあります。
おそらく、「武力」を目の当たりにした経験は一般的な方よりも多いと思います。
こちらでも書きましたが、武力の怖さは身に浸みています。
武力、超怖いです。
こちらが武力を受けることはもちろんですが、他者に対して武力を使うことも嫌です。
だって怖いもん。

どこかの国や組織なんかが自分の住む所を攻めてきたら、逃げ回ってとっとと白旗上げたいです。
そうすれば恐怖が少しでも早く終わりそうだし。
そのくらい武力は怖いです。

どこかの国や組織に占領されて、「日本」を失うことは嫌です。
だってお花見したいし。
日本語しゃべりたいし。
街は清潔であってほしいし、トイレにはウォシュレットが欲しいし、夜中にコンビニ行ける治安であって欲しいし、どこかでお金を使うたんびにボラれないか心配したり常に何か盗まれないかドキドキしたりとかがない文化であって欲しいです。
ちょっと「文化」から逸れてるかもしれませんが。

でも、それらのすべてを失ってもいいくらい「武力が嫌だ」という気持ちも分かります。
そのくらい怖いです。

でも、でも……。

仮に、日本が武力を放棄し、「どこかの国や組織に攻め込まれる」「どこかの国や組織に占領される」ことを、受け入れるとします。
「日本は武力を持ちません。攻めてくるならいつでもどうぞ。占領も止む無し!」という状態になったとします。

すると当然、「お、日本狙い目じゃね?」と思う国や組織が現れます。
日本が武力を放棄したからってそんな国や組織は現れないでいて欲しいんですが、現在の世界情勢を見ればやっぱりそうはいきません。
どこかのなにかが現れます。

そして、「お、日本狙い目じゃね?」と思う国や組織はひとつとは限りません。
すると、日本の領土をめぐって争いが起きてしまいます。
争いが口ゲンカやジャンケンで決着してくれればいいんですが、やはりそこは「武力による争い」になってしまいます。
戦争が起きてしまいます。

「お、日本狙い目じゃね?」と思う国や組織が仮にひとつだけだったとしても、それを世界は許しません。
どこかのなにかが日本を攻めたり侵略すると、国連やいろんな国が介入します。
日本が「いや、ウチら殺されても別にいいっす。人権?それもいいよ何されてもいいよ」といくら言っても、「あかーん!」と国連やいろんな国が介入します。
そしてやっぱり戦争が起きてしまいます。

武力はとても怖いものです。
でも、その恐怖に負けて放棄してたら、世界に新たな戦争をひとつ増やしてしまうんです。
戦争や紛争は連鎖しますし、ひとつで済まないかもしれません。
そうなると世界に大迷惑をかけてしまいます。

「新たな戦争を起こさない」ことを実現するためには、やっぱり日本も武力を持って「守る」ことをしなきゃいけないんです。
世界中に武力が存在する現状では、日本もしっかりとそれに対抗できる武力を持たなければ「反戦」は実現できないんです。
「反戦」のためには、ちゃんと武力を持った「自衛」をしなきゃいけないんです。

もちろん、その武力は使わないに越したことはありません。
自衛であれ、武力を使うことになれば、戦争につながるかもしれませんから。
だから、持っている武力を使わなくてもいいように、「いざとなれば日本はこんな武力持ってるから攻めてもムダだよ」という実力がなきゃいけないんです。
「いざとなれば使えるけど使わない武力」を持ち続けることが、日本が戦争に巻き込まれることを防ぎ、そして世界に新たな戦争を起こさないことにつながるんです。

もちろん、外交や政治の努力は大前提です。
そして、国民一人ひとりの意思も。

以上が、私の考える「反戦の方法」です。

もちろん、この考えをすべての人に押し付けるつもりはありません。
いろんな考えがあっていいと思います。
それをぶつけ合い、より深く考えることで、もっといい方法が見つかるかもしれません。

でも、この「反戦の方法」が、「武力は怖い」で考えが止まってしまっている方々への、なにかのヒントになれば嬉しいです。
考えが止まるのも無理ないですから。
だって武力ってめっちゃ怖いですから。

あと、余談……。
仮に「日本は武力を持ちません。攻めてくるならいつでもどうぞ。占領も止む無し!」という状態になった場合。
「お、日本狙い目じゃね?」と思う国や組織が日本を攻めて占領したら、当然その国や組織は占領した地域を武力で守ろうとすると思うんですよ。
わざわざやってきて占領した国や組織なら、せっかく占領した地域をまた別の国や組織に攻撃されないよう、全力で武力で守ろうとすると思うんですよ。
だったらハナっから自衛隊が武力持ってた方が良くね?
国民の生命と財産、国の土地や文化がちゃんと守られた状態で自衛隊が武力で日本を守ってた方が良くね?

今日の文章は以前このコラムや書籍なんかで書いたことと一部かぶってますがすみません。
まあ、同じ人間が書いてるのでしょうがないですよね?ということでお許しください。
たぶんこれからも何度でも書きます。


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プロフィール

okadamari

Author:okadamari

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岡田真理・著
(文藝春秋社)


よくわかる自衛隊 (楽しい調べ学習シリーズ)



志方俊之・監修
岡田真理・文
(PHP研究所)



―岡田真理―
フリーライター。昭和52年生まれ、福岡県香春町出身。同志社大学工学部中退。平成17年、陸上自衛隊予備自衛官補(一般)に志願。50日間の教育訓練を経て、平成19年、予備自衛官に任官。現在も任用継続中。全国の陸海空自衛隊各部隊を取材し、「女子高生にも分かる国防」をモットーに執筆活動を行う。

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