■即応予備自衛官、予備自衛官、予備自衛官補

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■即応予備自衛官、予備自衛官、予備自衛官補

現在、災害派遣で招集されている予備自衛官は、即応予備自衛官と、技能職種(語学)の予備自衛官のみです。

最近、飲み屋さんなんかにひょっこり顔を出すと、「あれ?災害派遣行ったんじゃないの?なんでこんなとこにいるの?」とよく驚かれるので、「今招集されてるのは……」と説明するんですが、「即応……?技能……?なにそれ?」と言われてしまいます。
まあ、“予備自衛官”の存在自体がこの災害派遣前まではほぼ知られていなかったので、そらそうなんですけど。

ので、今日は即応予備自衛官、予備自衛官、予備自衛官補の「予備自衛官制度」について分かりやすくご説明を。
『いざ志願! おひとりさま自衛隊』では、予備自衛官と予備自衛官補の説明を高校球児に例えましたが、これが「分かりやすい」とご好評だったので(一部の方に)、勝手に気を良くしてまた高校球児で解説します。

(本を読まれてない方は、こちらで一部立ち読みできますのでぜひどうぞ)
http://www.bunshun.co.jp/cgi-bin/book_db/book_detail.cgi?isbn=9784163729206

本では、予備自衛官補を「スタメンどころかベンチ入りすらできず、アルプススタンドでメガホン持って踊ってる高校球児」と書きましたが、この場合、グラウンドでプレーしてるのが現職の自衛官です。
そしてベンチ入りしてるのが、予備自衛官。

野球の場合は9人でプレーしますが、このグラウンドには23万人の選手(現職の自衛官)がいます。
どんだけ広いグラウンドだ。
まあいいや。

そして高校野球の場合、ベンチ入りできるのは18人なので、グラウンドに出る9人を除けばベンチにいるのは9人ですが、このベンチには5万6千人の選手(予備自衛官)がいます。
いやほんとどんなベンチだ。

(攻めのときはベンチにもっといるじゃないかとか控えピッチャーがブルペン行ってたらベンチ人数はもっと減るぞとか一塁コーチ三塁コーチ監督記録係の存在とか細かいところは置いといて頂いて……)

そして、このベンチ入りしている選手たち。
なぜかユニフォームを着た人と、ジャージを着ている人がいます。
ユニフォームが8500人。ジャージが4万7千人強。

このユニフォーム組が即応予備自衛官、ジャージ組が予備自衛官です。
ユニフォーム、ジャージという見た目通り、グラウンドに人が補充される場合は、まず即応予備自衛官が出ます。
そしてさらに補充される場合に、予備自衛官がユニフォームに着替え、グラウンドに出ます。

で、今の災害派遣ではユニフォーム組の即応予備自衛官のみが招集されている状態です。
しかしポジションによっては、「ここだけもうちょっと人が欲しい」ということが出てきます。
「外野は足りてるんだけど、ピッチャーが足りてない」とか。
今回の災害派遣では「語学」というポジションに増員が求められたため、ジャージ組の予備自衛官のうち、語学技能を持っている人が数人招集されました。

ではそもそも、なぜベンチにはユニフォームを着た人とジャージを着た人がいるのか。
長くなりましたので、この「即応予備自衛官と予備自衛官の違い」、そして「アルプススタンドにいる予備自衛官補」については、次回。

※野球では、グラウンドにいるのは常に9人なので、ベンチから人が出るとそれまでグラウンドにいた同数の人がベンチに下がりますが、この“自衛隊野球”ではベンチには誰も下がらず、グラウンドに補充されるのみです。
※野球でマウンドにいるピッチャーは一人なので、「ピッチャーが足りてない」という状況は書いてて自分でもどうなんだと思いますが、この“自衛隊野球”は交代でなく、あくまで補充です。
※こんな注釈が必要な時点で、高校野球に例えて説明するのは余計にこんがらがらせてるだけなんじゃないかという不安が頭をもたげてきましたが、そしてこんな例えを持ち出したからムダに長くなって核心部分を次回に回さなきゃいけなくなったんじゃないかと少々反省してますが、初志貫徹を心に次回も続けます。


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■即応予備自衛官、予備自衛官、予備自衛官補 ~のつづき

さて、前回
http://okadamari.blog112.fc2.com/blog-entry-29.html
の続きです。

ユニフォームを着てベンチ入りしている即応予備自衛官と、ジャージを着ている予備自衛官。
この違いはなんなのか。

大きな違いは、「陸上自衛隊の枠組みに入ってるかどうか」です。

即応予備自衛官は、その枠組みに入っていて、所属部隊があります。
即応予備自衛官を中心に編成されている部隊は「コア部隊」と呼ばれていて、平時(戦争とか災害とかが起きていない、平和なとき)は、コア(中心)となる自衛官のみがいます。
そして即応予備自衛官は年に30日間、その部隊に出頭して訓練をします。
迷彩服や半長靴(自衛官が履いてるアーミーな靴)、弾帯(腰につけてるでっかいベルトみたいなの)といった装備品も個人に配られています。

予備自衛官は、所属する部隊を持っていません。
年に5日間の訓練は、どこかの部隊にお邪魔をして、訓練を受けています。
迷彩服や半長靴は、訓練に行く度に部隊から借りています。

「編成」だの「コア部隊」だのというと、なんのこっちゃ分かりにくいと思いますが、「ユニフォームを着ているかどうか」でイメージしてください。

即応予備自衛官はユニフォームを着ていて、背番号も付いていて、ロッカールームには自分のロッカーがある。そしてその中にはバットやグローブ、スパイクがある。
グランウンドでの練習も、年に30日間やってる。
対して予備自衛官は、ユニフォームもバットもグローブも持ってなくて、ベンチにはジャージ姿で座ってる。
グラウンドで練習するのは年に5日間。
この5日間だけ背番号のついてないユニフォームを借りて、バットやグローブも借りて練習する。

こんな感じです。

「試合で人が足りなくなった。何人か補充しよう」となった場合、ユニフォーム組とジャージ組のどちらが先に出るか。
どちらの方が、すぐに出られるか。

……というわけで、現在は災害派遣に即応予備自衛官が招集されています。
そして前回、予備自衛官は語学技能の人のみが招集されてると書きましたが、衛生(お医者さんとか)やボイラー、危険物関係資格の人も招集対象となっているそうです。

即応予備自衛官は、元自衛官の人(自衛隊を辞めて、民間で働いてる人)が任官しています。
予備自衛官には、元自衛官の人と、「予備自衛官補」出身の民間人がいます。

この「予備自衛官補」が、アルプススタンドでメガホン持って踊ってる高校球児。
野球をなんにも知らない人がいきなりベンチに入っても、バットの持ち方すら分からないので、ベンチ入りするための訓練を受けます。
その訓練生が「予備自衛官補」。

予備自衛官補については、詳しくはこちらで
『いざ志願! おひとりさま自衛隊』
(↑制度部分は立ち読みできます)

今年度の予備自衛官補採用試験は今週末。
読者の方から「受けます!」、「がんばります!」とたくさんメッセージを頂きました。
私はなんで採用されたか分からないくらいの試験の出来だったので、偉そうなアドバイスはなにもできませんが、みなさんの心意気をすべてぶつけてきてください!

そして、現在被災地で活動している現職の自衛官さんからも、ご多忙の中、ご連絡を頂きました。
みなさん大変な任務ですが、気持ちを強く持ってがんばっていらっしゃいます。
安全・無事の任務完遂をお祈り申し上げます。


プロフィール

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岡田真理・著
(文藝春秋社)


よくわかる自衛隊 (楽しい調べ学習シリーズ)



志方俊之・監修
岡田真理・文
(PHP研究所)



―岡田真理―
フリーライター。昭和52年生まれ、福岡県香春町出身。同志社大学工学部中退。平成17年、陸上自衛隊予備自衛官補(一般)に志願。50日間の教育訓練を経て、平成19年、予備自衛官に任官。現在も任用継続中。全国の陸海空自衛隊各部隊を取材し、「女子高生にも分かる国防」をモットーに執筆活動を行う。

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